2026年8月21日 9時00分石川達也印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする【動画】小尾修教授による「真珠の耳飾りの少女」の模写の様子=有元愛美子、木下広大撮影
[PR]
17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」はどのように描かれたのか――。 西洋絵画の技法に詳しい武蔵野美術大学の小尾修教授(油絵専攻)に協力を依頼し、最新の調査結果に基づいて少女の絵を再現してもらった。【特集】フェルメール・ブルーの謎に迫る 真珠の耳飾りの少女はなぜ魅力的なのか 2018年に実施された大規模な調査プロジェクトによると、絵は4層で描かれていることが分かっている。小尾教授は「この時代は、直接色をつくるのではなく、間接的に何層も色を重ねるという技法が共通して使われていた」と話す。1層目=黒の濃淡で陰影を描く 暖かみのあるグレーの下地を用意し、黒を使って描く。 黒の濃淡を用いて陰影を描き、明るい部分は下地のグレーの明るい色調をそのまま残しておく。この時点では青や黄色などの色は使わない。2~4層目=青などの色を重ねていく 2層目からは、青いターバンや黄色い衣服の色をつけていく。 ターバンに用いられている青は「ウルトラマリンブルー」と呼ばれ、高価な鉱石「ラピスラズリ」が原料に使われた貴重な絵の具だった。17世紀には金と同等、あるいはそれ以上の価格で取引されていた。 白とウルトラマリンブルーを混ぜて塗り、徐々に白の量を減らしていく。4層目は他の色を混ぜない透明なウルトラマリンブルーだけで、青色に深みを与える。高価な青だけ使用 青の原料として、より安い鉱石「アズライト」から作られる絵の具もあったが、少女の絵には用いられていない。 「通常は安い絵の具で下層をつくって、高価な材料は最低限しか使わない」(小尾教授)が、少女の絵では下層から高価なウルトラマリンブルーが使われていた。 どうしてフェルメールは高価な青を惜しげもなく使えたのか。一説では、パトロンの他に、義理の母からも経済的支援を受けていたとされる。「見れば見るほど考えさせる絵」 3日間、計10時間をかけて少女の絵が完成した。 小尾教授は「ただこっちを見ているだけの女性ですが、見れば見るほど、視線みたいなのを感じながら、どんなことを考えているんだろうなんて、そんなところまで考えさせられるような魅力のある絵だなと思います」【特集】フェルメール・ブルーの謎に迫る 真珠の耳飾りの少女はなぜ魅力的なのか ◇ マウリッツハイス美術館の名品を紹介する展覧会「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」(朝日新聞社、朝日放送テレビなど主催)は、8月21日~9月27日に大阪中之島美術館(大阪市北区)で開かれる。【動画】フェルメールの青はどう作られ、どう描かれたか 当時を再現有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人石川達也デジタル編成本部専門・関心分野地域ニュース、クイズ関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする








