「真珠の耳飾りの少女」をパーツごとに解説 フェルメール展で来日弓長理佳 デザイン・松本春乃2026年5月27日 14時01分印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする あの少女に、また会える――。17世紀オランダの画家、ヨハネス・フェルメールが描いた「真珠の耳飾りの少女」が、8月21日~9月27日に大阪中之島美術館(大阪市北区)で開かれる「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」(大阪中之島美術館、朝日新聞社、朝日放送テレビ主催)で、14年ぶりに来日する。光り輝く真珠や、鮮やかな青のターバン、濡(ぬ)れたように赤い唇など、作品をパーツごとに分解。世界中の人々を魅了する謎に迫る。
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描かれていたまつ毛 マウリッツハイス美術館は、2018年から作品を科学的に調査。目元には茶色のまつ毛が描かれていたことが分かった。ユーディト・ニーセン学芸員は「ターバンで髪の毛を覆ったように、描かないことで少女のミステリアスさを表現していると思っていたが、そうではなかった」。赤い唇の秘密 赤い唇に使われるのは、中南米原産の色素コチニール。エンジムシ(コチニールカイガラムシ)を乾燥させて抽出するもので、今も口紅などに用いられる。慶応義塾大の青野純子教授(西洋美術史)は「顔を生き生きと美しく見せるため、唇に血色を足すのは現代と共通する感覚」と指摘する。青の技法 ひときわ鮮やかな青色は、下地の色の上に透明度の高い別の色を塗り重ねるグレーズ技法で描かれる。鑑賞者の目の中で色が混ざり合い、まるで宝石を見ているかのような透明感や深みが生まれる。ニーセン学芸員は「技法自体は珍しくないが、フェルメールはより効果的に活用していた」と話す。黒一色ではなかった背景 真っ黒だと思われていた背景だが、美術館による科学的調査で、深緑色のカーテンが描かれていたことがわかった。2023年にデジタル技術で再現された当時の絵には、少女の右上部分に布地の重なりなどが見える。経年劣化で、絵の具が退色したと考えられる。真珠が目を引くわけ 作品のタイトルにもなり、ひときわ目を引く大きな真珠だが、丸い輪郭線が描かれているわけではない。わずか数タッチでハイライトや影が表現され、まん丸で立体感があるように見える。「見る人に錯覚を起こさせるほど緻密(ちみつ)な光の表現こそが、フェルメールを巨匠たらしめている」とニーセン学芸員。視線のループ 美術館による脳科学的な研究では、鑑賞者の視線はまず少女の目と口に向けられ、次に真珠へと移動。その後また目と口を見るというループを起こす傾向があり、他の絵画より見る人を長くひき付けるという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人松本春乃デジタル編成本部|デザイナー専門・関心分野タイポグラフィ、音楽関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







