ストーリー二つあった「元祖平壌冷麺」の店 北朝鮮の味はどう日本に根付いたか石橋英昭印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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モチモチ、ツルツルの麺に、ひんやりとコクがあるスープ。焼き肉のシメに欠かせない冷麺は、もとは朝鮮半島北部の食習慣だった。どうやって日本に根付き、人気グルメになったのか。盛岡市で冷麺店を営む家庭で育ったフードライターの金才順(キムジェスン)さん(73)が、新著「冷麺ものがたり」(三一書房)でひもといた。それによると――。 実は「元祖」を名乗る店が、日本には二つあるという。 神戸市長田区の「元祖平壌冷麺屋」は、1939年の創業。平壌で生まれ、26歳で日本に渡ってきた張模蘭(チャンモラン)さんが開いた。「懐かしい故郷の味を同胞たちに」 いまの経営者は4代目で、海外でも知られる名店。ソバ粉とつなぎにでんぷんを使った麺に、スープは水(ムル)キムチ(唐辛子を使わず白菜や大根を塩水に漬け、発酵させたもの)が主体で、さっぱりした味が特徴だ。 朝鮮半島では冷麺は本来、冬の食べ物だった。ソバを収穫し、キムチを漬ける季節。厳寒の中、オンドル(床暖房)でぽかぽかに暖まった部屋で、冷麺を囲んだ。 懐かしい故郷の味を、同胞たちに楽しんでほしいと、創業者の張さんは考えた。開業当初からたいそう繁盛したという。 終戦を迎え、朝鮮は植民地支配から解放された。日本各地に残ったコリアンの間で、ホルモン屋や焼き肉店を生業(なりわい)にする人が現れ、併せて冷麺を出すようになる。 その頃、冷麺の味を追い求めたもう一人の在日コリアンがいた。盛岡で生まれた新しい味、全国区に 同じ朝鮮北部出身で、張さん…この記事は有料記事です。残り872文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人石橋英昭盛岡総局員専門・関心分野東日本大震災、在日外国人、戦争の記憶関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする







