【社説】緊張高める中国の軍拡 戦略原潜が弾道ミサイルの発射実験2026年7月7日 19時01分印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアするこの社説のポイント●中国軍が原潜から弾道ミサイルの発射実験をし、太平洋上に落下させた●核戦力の増強を米国などに示す狙いがあるとみられる●中国の軍拡にどう歯止めをかけるか、国際的対応が課題だ
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中国軍が再び地域の緊張を高める行動をとった。6日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射、太平洋の公海上に落下させた。 日本を含む関係国に事前通知があり、「国際法と国際慣例に合致している」と中国側は説明する。だが、これは明らかに威嚇である。ルールさえ守れば何をしてもいいというものではない。 日本の領土、領海や排他的経済水域(EEZ)の上空通過は確認されていないという。ただ、中国が通告した落下海域は日本の潮岬南方のEEZと一部重なるところもあった。 中国軍は今、ロシア軍との合同演習で、山東省・青島に艦隊が集結している。ミサイル発射はこれにあわせた可能性もある。 注意すべきは、核弾頭搭載が可能な弾道ミサイルを発射できる戦略原潜を使っている点だ。このような形の発射実験は初めてだと香港メディアは伝える。 発射したミサイルは新型の「巨浪3」とみられている。射程は1万キロを超え、米国本土に届く。今回は模擬弾頭だったが、実際には核弾頭の搭載が想定される。核戦略上の重要な柱である。 戦略原潜が深海に潜れば探知が難しい。仮に敵から大規模な攻撃を受けても生き残り、報復できるとされる。その能力が一段と向上したことを米国に示そうとしたのかも知れない。 米中関係は一時期の貿易戦争が沈静化しているが、習近平(シーチンピン)政権は現状に満足するわけではない。より対等な立場を目指している。台湾問題に米国を介入させないための布石でもあろう。 中国はミサイル増強に余念がない。2024年9月には大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行い、ハワイ南方の公海上に落下させて関係国に衝撃を与えた。25年9月、戦勝80周年として北京で実施した軍事パレードで各種の新型ミサイルを誇示したことは記憶に新しい。 これらのミサイルに搭載する核弾頭は今年1月時点で620発を保有すると推計され、30年までに1千発に達するとみられている。 中国は米ロ間にあったような軍備管理の枠組みの外にあり、軍備を増強してきた。また南シナ海の岩礁を一方的に埋め立てて軍事拠点化し、各国の非難に耳を貸さない。 すでに軍事大国化した中国に対して、米国を含む各国がどう働きかけ、その肥大化に歯止めをかけることができるかは難題だ。それでも知恵を絞らなくてはならない。中国が潜水艦からミサイル発射 「訓練計画に基づく」と新華社「社説digital」は、朝日新聞朝刊に掲載する社説をいち早くお届けします。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
















