インタビュー聞き手・田村剛=ニューヨーク印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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世界各国の代表が集まって核軍縮や核不拡散の取り組みを議論する核不拡散条約(NPT)の再検討会議が、成果文書を採択できないまま閉会した。2015年、22年と3回連続の決裂。核問題に詳しい専門家は、この状況をどう考えるのか。米ニューヨークで4週間にわたって会議の様子を見続けた一橋大の秋山信将教授と亜細亜大の向和歌奈准教授に聞いた。秋山信将氏 一橋大教授(国際政治・核問題) 核軍縮は短期間で達成できるものではなく、長い期間の積み重ねが必要になる。だからこそ、5年間の取り組みを再検討会議で成果文書に残し、引き継いでいくことには意味がある。しかし今回の交渉はとても厳しく、過去の積み重ねを犠牲にして合意を優先するかのような判断が迫られた。 たとえば、最終案ではNPTから脱退宣言をした北朝鮮の非核化に関する項目が削除されてしまった。脱退して核を保持する北朝鮮を放置すれば、NPT体制の信頼と実効性が揺らぐ。他にも、再検討会議での最後の採択だった2010年の成果文書より後退した内容があった。それで合意するくらいならば前回の成果文書のままの方がよいとも言える。一度削ってしまうと、次回はまたゼロからスタートしなくてはならなくなる。 交渉が難航した背景には、議…この記事は有料記事です。残り986文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人田村剛ニューヨーク支局長専門・関心分野アメリカの社会や文化、民主主義、人権、移民問題関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする