元ボクシング世界王者の井岡弘樹さん アルコール依存症で命の危機も2026年5月21日 11時00分田村建二印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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プロボクシングで2階級制覇を果たした井岡弘樹さん(57)が、この数年来アルコール依存症に苦しみ、昨年には一時、生命が危ぶまれる事態に陥っていた――。そんな経験を朝日新聞に明かした。「もう二度とお酒は飲まない」と誓っており、5月23日に福岡市で開かれるライブイベントで断酒を誓う歌を自ら披露する予定だ。「次飲んだら死ぬ」アルコール依存症になった世界王者 妻がくれた歌 井岡さんは1986年にプロデビュー。87年にWBC(世界ボクシング評議会)ストロー級世界タイトルを獲得し、日本人最年少の18歳9カ月で王座についた。91年にはWBA(世界ボクシング協会)ジュニアフライ級王者となり、2階級制覇を遂げた。3階級制覇を目指したがかなわず、29歳だった98年12月の試合を最後に引退した。通算戦績は42戦33勝(17KO)8敗1分け。 現役中は、酒に手を出すことはほとんどなかった。それが、現役を引退してからはほぼ毎日、飲むように。焼酎のロックならグラス10杯分ほどの量を仲間とワイワイやりながら飲んだ。飲み方が変化、入退院を繰り返す 飲み方がふつうでなくなってきたのは、2010年代の後半ごろだ。「300ミリリットル入りの焼酎のボトルを3本くらい、一気飲みしていた」 約3年前にアルコール依存症と診断され、その後、治療のための入退院を繰り返した。 昨年秋、トイレで下血。救急搬送され、内視鏡手術を受けた。妻の絵美さん(54)は担当医から「助からないかもしれない」と告げられた。幸い治療はうまくいき、井岡さんは命をとりとめた。 依存症治療のための4度目の入院を経て、今年2月に退院。もう二度と、酒は飲まないと誓った。妻が作詞作曲、断酒の誓いを歌に 福岡市でのライブは、歌手活動もする絵美さんが指導を受ける、当地のボイストレーナーたちとの縁がきっかけで開かれることになった。 「酒はいらん」と題したブルース調の曲は、絵美さんが作詞作曲。「命削るカンナはもういらん」「次に飲んだら俺は死ぬ」と、ストレートに断酒を宣言する内容だ。チケットはすでに完売している。 井岡さんは「自分と同じようにアルコール依存症で苦しんでいる人たちとこの歌を一緒に歌って、断酒の支えにしてもらいたい」と話している。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人田村建二くらし科学医療部専門・関心分野医療、生命科学関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする