【将棋ライブ】藤井聡太名人ー糸谷哲郎九段 ~名人戦第3局決着へ~
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藤井聡太名人(23)が挑戦者の糸谷哲郎九段(37)に2連勝して迎えた第84期将棋名人戦七番勝負第3局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ特別協賛、和倉温泉日本の宿のと楽協力)は8日朝、石川県七尾市の「のと楽」で2日目が始まりました。 立会人は谷川浩司十七世名人(64)、副立会人は村山慈明八段(41)が務めます。 3局目にして得意戦法を投入した糸谷九段が1勝を返すか。藤井名人が一気の3連勝で4連覇に王手をかけるか。注目の一局を決着まで、タイムラインで詳報します。藤井聡太名人と糸谷哲郎九段が語る 「棋力と人生経験の関係は…」藤井名人「急所をつかむのが難しかった」 藤井名人の話 △4五歩(82手目)は、ある程度呼び込む形になっても反発力のある手を選ばないといけないと思って指した。苦しい出だしだったが、戦いが始まってからは駒が入り乱れる展開になった。急所をつかむのが難しい将棋だった。糸谷九段「△5三桂に思考が飛んだ」 糸谷九段の話 序盤、中央が盛り上がる形になった。封じ手の時点で互角かと思っていたが、82手目△4五歩のあたりで形勢を損ねた。84手目△5三桂を軽視し、思考が飛んでしまった。第4局も前に出て戦う気持ちを忘れずに指したい。18:11糸谷九段が投了 130手目を見て糸谷九段が投了した。藤井名人が先手玉を寄せきって、シリーズ開幕3連勝を飾った。最後は102手目△3七歩成から数えて、先手の玉を35手詰めに討ち取っての勝利だった。17:30夜戦へ 対局が再開され、夜戦に入った。手番の糸谷九段はすぐに97手目▲5六銀と上がった。 休憩前までの消費時間は、糸谷九段が6時間57分、藤井名人が7時間43分。17:00夕食休憩 30分間の夕食休憩に入った。 藤井名人と糸谷九段がそろって注文したのは「世界のスギヨちくわ天ざるうどん」。カニカマを開発したことで知られる石川県七尾市の水産加工会社「スギヨ」のジャンボカニカマなどの天ぷらを豪快にトッピングした一品だ。 飲み物は、藤井名人が「棚田米玄米緑茶」、糸谷九段が「のむヨーグルト」をチョイスした。16:42毒まんじゅう 大盤解説会に山崎隆之九段(45)が登場した。糸谷九段にとって同じ森信雄七段(74)門下の兄弟子に当たる。第1局、第2局に続いての現地入りだ。 大盤解説の渡辺九段、山崎九段が注目したのは、藤井名人が指した82手目△4五歩。この手を見た糸谷九段は「どういう意味だ」とつぶやき、30分考えて▲同銀と取ったが、藤井名人の△5三桂に対してさらに42分考えた。 渡辺九段は「桂を打たれてダメになっちゃった」と分析。AIの先手の勝率もここで下がった。藤井名人が優位に立っている。 ただで歩を取れて銀を進出させられる▲4五同銀が疑問手というのだから、将棋は難しい。渡辺九段は「将棋史に残る毒まんじゅうですね」。わなをしかけたという意識は藤井名人にないだろうが、結果的に糸谷九段は落とし穴に落ちる格好となった。 この日、藤井名人は午後のおやつにみそまんじゅうを注文した。「さっき渡辺さんが言ってたけど、(糸谷さんが)毒まんじゅうを食べている頃に、藤井さんはおいしいまんじゅうを食べていたのか」と山崎九段が話すと、会場は大いに沸いた。15:00午後のおやつ 両対局者に午後のおやつが出された。 藤井名人が頼んだのは、能登名物の「竹内のみそまんじゅう」。生地にみそを練り込み、北海道産インゲン豆を使用した白あんを中に包んだ。飲み物にはお抹茶の「御薄茶 等伯」を選んだ。 糸谷九段は、1日目の午前に藤井名人も頼んだ「能登塩のトロけるバスク」を注文。能登の天然塩とフランス産クリームチーズを使った濃厚なチーズケーキだ。飲み物は牛乳を選択した。13:55秘術を尽くした攻防 糸谷九段が打った▲2七桂に藤井名人が熟慮に沈む。△1七歩成なら▲3五桂と応じて激しい攻め合いに突入する。中盤の勝負どころだ。 YouTube中継に出演した副立会人の村山八段は、AIの候補手として△4五歩を示した。▲同銀に△5三桂が気づきにくい手で、▲4四銀と角を取れば△同銀と応じて2七に打った桂が空振り気味になる。ただ、相手にただで歩を渡す上に攻めを呼び込むので、読みにくい手と言える。 藤井名人は考えながら駒台の歩に度々触れる。持ち駒の歩を使う予兆にも見えたが、42分の考慮の末に指した手は村山八段が指摘した△4五歩だった。発想が柔軟な藤井名人らしい手とも言える。 この手を指した藤井名人は席を立った。しばらくしてやはり席を立とうとした糸谷九段は「どういう意味だ」とつぶやいた。互いに秘術を尽くした攻防が続いている。13:00大盤解説会始まる 午後1時、対局場の「のと楽」で大盤解説会が始まった。 トップバッターが立会人の谷川十七世名人と発表されると、聴衆から、どよめきが起きた。聞き手は松下舞琳(まりん)女流初段(19)。 2日目の対局開始時の様子を、当事者の谷川十七世名人が生々しくリポート。「まだ駒も並んでいないのに、糸谷九段は脇息(きょうそく)を手前に引き寄せて、すごい前傾姿勢。一気に対局室に緊張感が走りました」と紹介した。 封じ手用紙や封じ手を入れていた封筒もお客さんに見せるなど、ファンサービスに努めていた。13:00対局再開 1時間の昼食休憩が終わり、対局が再開された。 手番の糸谷九段はすぐに75手目▲3三桂成を着手。△同角に▲3五歩と進んだ。12:00昼食休憩 糸谷九段が75手目を考慮中に昼食休憩に入った。 藤井名人は「能登の唐揚げ定食」を注文。唐揚げは能登の伝統的な魚醬(ぎょしょう)「いしる」に漬け込んでつくられたもので、魚介のうまみが味の奥深さを引き出している。飲み物には「クロモジほうじ茶」を選んだ。 糸谷九段がオーダーしたのは、同じく「いしる」を使った「いしるらーめん」と「能登ふぐ唐揚げ丼」のセット。らーめんはコクのあるあっさりしたスープが特徴で、唐揚げ丼はサクサク食感と淡泊なうまみが楽しめる。ドリンクは「棚田米玄米緑茶」を頼んだ。11:00名人、とがめにいく 午前11時時点で、74手目△1六歩まで進んだ。後手の歩が3八の先手玉に迫る。 ▲1五歩(封じ手)△同歩と糸谷九段が1筋を突き捨てたため、「藤井名人が早速とがめにいった」と検討陣。10:00午前のおやつは「能登塩団子」 両対局者に午前のおやつが出された。 藤井名人と糸谷九段の注文は「能登塩団子三種」で一致した。味はプレーン、いちご、ピスタチオ。団子には能登半島でつくられた塩が練り込まれており、優しい甘さとほのかな塩味のハーモニーが楽しめる。 飲み物は、藤井名人が「能登の和紅茶 いやひめ」、糸谷九段が「クロモジほうじ茶」をオーダーした。9:00対局再開 対局場のある和倉温泉周辺は穏やかに晴れている。 対局室には午前8時40分ごろ、糸谷九段が入室した。将棋盤に向かうと、扇子を握り、前傾姿勢に。脇息(きょうそく)をぐいと近くに引き寄せたり、早くも「戦わんかな」の気配を漂わせた。 同48分ごろ、藤井名人が入室。こちらは涼しげな雰囲気だ。 両対局者が1日目の指し手を盤上に再現した後、立会人の谷川十七世名人が封じ手を開封した。糸谷九段が7日夕、40分考えて封じていた69手目は▲1五歩だった。 一部始終を盤側で見守っていた副立会人の村山八段は「▲1五歩は、あまり検討できていなかった手です。▲4五歩を本命と思っていました。▲1五歩も▲4五歩も攻めの手ですが、▲1五歩の方がさらに覚悟を決めた手。▲4五歩より、もっと勢いをつけて攻めにいく手です。▲1五歩は、指しすぎになる恐れもあるリスクのある手ですから。▲1五歩を見て、封じ手開封前の糸谷九段のファイティングポーズに得心がいきました。戦う気持ち満々だったのですね」と読み解いた。






