ストーリー是枝監督が絶賛、大悟の背中にたけしの面影「こんな顔の役者いない」カンヌ=小峰健二印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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フランスで開かれている第79回カンヌ国際映画祭で現地時間の16日、是枝裕和監督の「箱の中の羊」が公式上映された。是枝監督や俳優の綾瀬はるかさんらとレッドカーペットを歩いたのは、映画で主役の一人を演じたお笑いコンビ千鳥の大悟さんだ。ビートたけしさんの姿が重なった、と是枝監督に感じさせたそのたたずまいとは。 映画上映後には10分近いスタンディングオベーションがあった。大悟さんは「わしのことを何者だと思ってるか分からないですが、うれしそうな顔でこっちを見てくれてたんでよかった」と手応えを感じた様子だった。 「箱の中の羊」の舞台は近未来。綾瀬さん演じる息子を亡くした建築家の甲本音々(おとね)と工務店を営む夫の健介(大悟)が、息子の姿をしたヒューマノイド(人型ロボット)を迎え入れ、止まっていた家族の時間が動き出す様子を描いている。是枝監督「希林さんの顔が浮かんじゃって」 カンヌ映画祭で作品上映 ヒューマノイドを迎えるのに前向きな音々に対し、戸惑いを隠せずにいた健介だったが、少しずつ感情に変化が生じる。大悟さんは、その心の動きを丁寧に演じた。海外のジャーナリストからも「父親役はユーモラスに好演していた」との声も聞かれた。 その大悟さんを俳優として起用したのは、是枝監督自身だ。カンヌに限ってもメインのコンペティション部門の参加は今回で8回目。「万引き家族」が最高賞パルムドールを受賞するなど計5作の受賞歴を誇る「世界のコレエダ」に、俳優としての能力を見込まれての抜擢(ばってき)だった。 是枝監督は起用した理由について、「いい顔で笑うなと思ったから」と言う。「今こんな顔した役者、いないでしょう? 人間臭いって言っちゃうと、ありきたりなんだけど、芝居ができそうだなっていうのは直感でしかなかった」 お笑いのコントなどを見て起用したわけではなく、テレビ東京系で放送されていたバラエティー番組「ヤギと大悟」でヤギとただ散歩し、街の人々と接する姿にほれたのだという。 「箱の中の羊」では、とりわけ息子の姿のヒューマノイドと一緒に歩く後ろ姿が印象に残ったと振り返る。「あの背中を見た時に、この人すごくいいかもと思って。理由はよく分からないけど、ちょっと(ビート)たけしさんを感じたわけです。あの背中に」「たけしさんと一緒で、大悟さんは歩いたり走ったりするだけで画面が持つんです」カンヌの原点はファシストへの反発 審査員長が語った「芸術と政治」 一方の大悟さんは是枝監督を…この記事は有料記事です。残り286文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人小峰健二専任記者(映画)、文化部次長専門・関心分野映画、文芸、建築、放送関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする