たるを開ければ桜色の良いあんばい、宇宙サバ缶だけじゃない小浜名物久保智祥印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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古代、京の都に海産物を献上し「御食国(みけつくに)」と呼ばれた福井県の若狭地方。その中心地として栄えた小浜の名物といえば、最近では宇宙に行ったサバ缶が有名だが、ちょっと待ってほしい。「小鯛ささ漬」を忘れてはいませんか。 福井出身の記者にとって、それは幼少期、お中元やお歳暮の時期にしか味わえない、とっておきのごちそうだった。 木製の小ぶりなたるのふたを開けると、桜色をした小鯛の切り身がぎっしりと詰まっている。口に運ぶと、さわやかな風味とみずみずしい食感……。つい箸がのびたものだ。 老若男女を魅了する小鯛ささ漬。製造工程を小浜漁港の一角にある「小浜海産物」(福井県小浜市)で見せてもらった。同社は「若狭小浜 丸海」のブランドで知られる。 「原料は石川から九州にかけての日本海でとれるキダイ(レンコダイ)です」。営業一部の部長、永井幸和さん(60)が解説してくれた。 全長10センチほどの身を三枚におろし、塩水につけたり塩を振ったりした後、米酢にさっとくぐらせる。その身を杉のたるに詰め、ササの葉をのせ、ふたをして完成だ。プリプリ食感の秘密は 「原料は小鯛に塩と、地元のとば屋酢店の米酢だけ。シンプルなだけに、素材の良さと、状態を見極めて良いあんばいに仕上げる熟練の技が必要です」と永井さん。 工場を訪ねた7月上旬はお中元商戦へ向けての書き入れ時で、年末のお歳暮商戦に次いで忙しいのだそうだ。 ささ漬製造の9社でつくる小浜ささ漬協会の事務局員、田中一恵さん(57)は「小浜のささ漬は、1週間たってもふんわりした生の食感が特長です」と話す。他の産地のものと比べ、小浜産は塩辛くなく、酸っぱ過ぎないという。 製法を科学的に研究した福井…この記事は有料記事です。残り807文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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