コラム・寄稿横浜に受け継がれる伝統 記録に残らないプレーも光る 高嶋仁の目2026年8月10日 17時50分印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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智弁和歌山前監督 高嶋仁の目横浜、先発織田が150キロ台の直球 沖縄尚学に追加点許さず勝利(10日、第108回全国高校野球選手権大会1回戦 横浜7―2沖縄尚学) 1回戦屈指の好カードです。お客さんがいっぱいに入りました。スタンドが真っ白です。やっぱり夏の甲子園はこうでないと。でも、野手はボールが重なって見えにくいんです。こんなときは相手の打者の打つ瞬間を見ていたらダメです。投手が投げる瞬間から目で追うと見やすい、と私は指導していました。 沖縄尚学の末吉良丞投手は、調子が良くなかったです。立ち上がりから球が伸びていない。コースも高いです。ある程度、点を取られるんじゃないかと思っていましたが、その通りの展開になりました。 投手の調子がいま一つのときは、ブルペンで修正するのはもちろんとして、牽制(けんせい)球を使う方法もあります。一塁によく牽制を入れる投手がいますが、走者を刺そうとする牽制もあれば、自分の投げる感覚をつかむために牽制を使うこともあります。 横浜の織田翔希投手も、立ち上がりはあまりよくありませんでした。しかし、三回以降は変化球でカウントを稼ぐようになり、緩急をつけて投球を組み立てるようになって立ち直っていきました。いくら150キロ台を連発していても、打たれるんです。速い球を打つ練習はどのチームもしてきますから。 横浜は記録に残らないプレーも光りました。 まず、二回1死一塁からの安食琥太郎選手のバッティング。一塁へのゴロで、走者を進めました。 安食選手は左打者です。走者の後ろ側に打つには引っ張るしかないのですが、引っ張ろうとすると体が開いて、遊撃へのゴロになる場合が多い。安食選手は、ひっかけて一塁ゴロにしました。打ち損じに見えますが、意識して打っていたと思います。 守備では五回です。沖縄尚学の一塁走者が飛び出しました。このとき、横浜の脇山魁音捕手はあわてて投げずに、走者の動きを見ながら近づいて、二塁をカバーしていた二塁手に投げてアウトにしました。 挟殺プレーにしようとしてすぐに投げてしまうと、一塁に戻るか、二塁に進むか、走者は判断しやすいんです。でも、脇山捕手のように投げてこないと、走者はどう判断していいのかわからない。 このプレー、かつて横浜の部長だった小倉清一郎さんがよく教えていました。監督や部長は代わっても、伝統がきちんと受け継がれているのでしょうね。 横浜は準備してきたことがしっかりできていた印象です。織田投手も中盤以降は余裕を持って投げていました。次戦以降も楽しみです。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません






