天孫降臨、国生み神話のふるさとは 神楽や伝承が伝える神世の時代編集委員・中村俊介印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
[PR]
日本神話に登場する神さまたちは、まさに八百万(やおよろず)の個性派ぞろい。日本の島々をこしらえたのも神々ならば、その子孫もこの地を統治するために天下ってきた。ゆかりの伝承地にはこと欠かないけれど、はるかな神世とリアルにコンタクトできそうな場所といえば……。まずは、天孫降臨の舞台、九州から。宮崎・高千穂町へ 葦原中国(あしはらのなかつくに)、つまり私たちが暮らすこの地上世界を治めよと指令を受けた天孫ニニギは高天原(たかまがはら)から日向の地に赴いたという。候補地は宮崎県高千穂地方や鹿児島県霧島地方をはじめ複数あるが、ここでは高千穂町を訪ねてみよう。 九州のへそも近い内陸部、その名も天岩戸神社へ。近くには、スサノオの悪行ざんまいに腹を立てて岩穴に隠れてしまった姉の日神アマテラスを引っ張り出そうと、神々が知恵を絞った集会所、天安河原(あまのやすかわら)があるらしい。 緑豊かな岩戸川の遊歩道を歩くこと10分ぐらい。断崖をうがつ巨大な洞穴が現れた。河原石でこしらえた大小無数の石積みがびっしり。なんだか賽(さい)の河原みたいでちょっぴり怖くもあるけれど、あたりに漂う空気は確かに神々しい。知恵の神オモイカネを筆頭に神々が、あ~でもない、こ~でもないと頭を寄せ合う光景が目に浮かぶような。 奥に小さなほこらがあった。パワースポットとして若者やインバウンドに人気のようで、みなぞろぞろと列をなしてお参りしている。八百万の神々も、ずいぶんとインターナショナルになったものだ。 古代文学の専門家、三浦佑之・千葉大名誉教授は「伝承地は至る所にあります。ひょっとしたら地元の人も知らない、忘れ去られたスポットがあるかも。神話のお祭りに合わせて出かければ、楽しさも倍増ですね」。夜通しで神楽舞う ここ高千穂でも冬になると、あちこちで神楽が催される。33の演目を夜通しで舞うのだ。シーズンも終わりに近い1月末、向山地区の黒仁田神楽をのぞいた。 町の中心部から車で30分ほ…この記事は有料記事です。残り1614文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人中村俊介編集委員|文化財・世界遺産担当専門・関心分野考古学、歴史、文化財、世界遺産関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






