現場から「助けてあげられなくてごめんね」 がれきの中、弱まっていく母の声宮坂知樹 堅島敢太郎印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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熊本県氷川町に住む斉藤京子さん(67)は、車で買い物に行った帰り道で、激しい揺れに見舞われた。 義母の絹子さん(91)が待つ自宅へと急いだが、倒れた住宅やブロック塀が道をふさぎ、なかなか進めない。近くまで来たとき、異変に気づいた。家がない――。 絹子さんの部屋がある1階が、2階部分に押しつぶされている。がれきの中に声をかけると、「助けて」と返事が聞こえた。ベッドで横になっていたとき、地震に遭ったようだった。 勤務先にいた長男の修治さん(43)や近所の人たちが駆けつけ、救出を試みた。積み重なったがれきを取り除いていくと、かろうじて絹子さんの顔が見えた。 「大丈夫ね、けがしとらんと?」「痛いとこないと?」 修治さんが声をかけたところ、「大丈夫」と元気な声が返ってきた。 警察や消防の到着を待つ間、「せめて水だけでも」と、修治さんらはストローを差し込んだペットボトルを棒にくくりつけ、隙間から絹子さんの口元に近づけようとしたが、届かない。 さらに、家の重みと暑さが、絹子さんの体力を奪っていく。 呼び掛けに応じる声も「ふん…この記事は有料記事です。残り1118文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人堅島敢太郎東京社会部専門・関心分野事件、事故、災害、戦争、人口減少関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする