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レッツ・スタディー!経済編42回 生成AIの未来 三田紀房さんの投資漫画「インベスターZ」の登場人物たちと、NMB48の安部若菜さん(25)、松岡さくらさん(23)、吉見純音さん(18)が経済を学ぶ連載「レッツ・スタディー!経済編」。安部さんの卒業回となる今回は「生成AIの未来」について語ります。(構成・阪本輝昭) 2021年11月にスタートした「レッツ・スタディー!経済編」。連載開始以来の中心メンバーである安部若菜さんがNMB48を巣立つことになり、この連載からも卒業することになりました。記事後半には、卒業を記念し、安部さんのサイン入り書籍を読者の方5人に抽選でプレゼントする企画の案内を掲載しています。連載開始から4年8カ月…世界も私も激動の日々(安部若菜さん) 財前孝史(「道塾学園」投資部) 安部さん、今回で「経済編」を卒業ですね。連載開始から4年8カ月。お疲れさまでした。 安部若菜 もうそれだけの歳月が……。世界も日本も激動の日々でしたね。 吉見純音 教科書に載るレベルの大きな出来事が立て続けに起こりましたね。私がこの連載に加わった直近1年半をみても米騒動、中東危機……。社会が不安になるニュースが多かったような気がします。 松岡さくら 私が加わったのは2022年夏ですが、23年に「AI(人工知能)」をテーマに3回にわたってみんなと議論したことが特に印象深いです。 安部 対話型AIの「ChatGPT」が登場してしばらくの頃だったね。3年前は「AIを使うか使わないか」を論じ合う余地があったけど、今では空気のように日常に溶け込んでいる。焦点は「どう使うか」に移ったよね。 吉見 大学の課題でわからないことを調べる助けにしたり、文章を整理したりする時に私も使っています。イベントのアイデアを考える時にも意見を聞くことも。一方、あくまでそれらは参考にとどめ、必ず自分で深く考える時間をもっています。生物の使わない能力は退化する…人の考える力は?(松岡さくらさん) 松岡 そうそう、私も。光の届かない洞窟にすむ魚は視力が退化するといいますよね。使わない機能は衰えてしまう。AIに丸投げし続けていたら、いずれ人間の思考する力が失われるのでは?と怖いんです。 神代圭介(「道塾学園」投資部主将) まさに文明の転換点だね。蒸気機関やインターネットの登場に比する意見もある。 安部 一種の産業革命ですね。様々な出来事があった2020年代の中でも、将来、教科書にとりわけ大きな文字で書かれると思います。 吉見 5年後、10年後。AIはもっと発達し、「こんなことまでAIが!」という時代になっていると思います。でも、人の気持ちに寄り添ったり、相手の表情や空気を感じつつコミュニケーションを取ったりする仕事は、人にしかできない。そのことを3年半のアイドル活動を通して感じました。 松岡 わかる。私たち、多感な時期にコロナ禍で「会いたい人に会えない」長い時間を過ごしました。そのぶん、人のぬくもりとかリアルな関係を大切にする気持ちが強いです。だからAIに対しては、割とクールなとらえ方をしている同世代が多い気がします。便利だし、使うけれど、しょせんは道具。人間の代わりにはなれない、と。AIが取って代われない仕事はたくさんある(吉見純音さん) 吉見 AIにどれだけ褒められてもうれしくないけれど、ファンの皆さんから直接「ありがとう」と言ってもらえたら勇気百倍ですもんね。AIが取って代われない仕事はたくさんあると思います。アイドルもその一つ。 財前 安部さんはNMB48を卒業後、作家を本業とするとのことですが、AIとはどう付き合っていきますか。 安部 今も、作品の構成や場面描写に迷った時は「壁打ち相手」としてAIに意見を聞くこともあります。やりとりする中で、感性もどんどん人間に近づいていると感じます。設定の矛盾を指摘してくれることも(笑)。人間の伴走役としての機能はいっそう拡充されるでしょうね。卒業後、小説家を本業にする安部さん AIはライバルになる? 神代 AIがライバルにはなりませんか? 安部 確かに、売れ筋のプロット(構想)をなぞってそれらしい小説を大量に生成することはできるでしょう。でも、どんなにうまくできていても完全なAI小説にお金を払うのには私は少し迷います。 松岡 確かに。お金を払ってまで読みたいかというと……。 安部 人間にあって、AIにないもの。それは「時間の制約」だと思うんです。人間の生には限りがあり、青春には終わりがあり、アイドルはいつか卒業する。その貴重な時間を捧げてつくった表現だからこそ、人は目をとめるし、手に取るんだと思うんです。 吉見 NMB48卒業を秋に控えた私も今、それを実感しています。私たちは青春の時間をアイドルにかけ、ファンの人たちも貴重な時間をさいて会いにきてくれる。私たちは時間と時間を交換していたんだなと。 松岡 人間は限られた時間を生きる運命をお互いに背負っているけれど、AIとは運命を共有していない。だからAIが表現できる世界には限界があるってことですね。「なぜ」「何を」…人間の思考力がいっそう問われる時代に 安部 うん。でも、だからといって人間が安泰ってわけでもない。AIは「こういうものを書いて」と言えば書いてくれますが、「何を書きたいのか」「なぜ書くのか」は人間が見つけるしかない。AI時代だからこそ、人はいっそう思考を磨かないといけなくなると思うんです。 財前 そういうシビアな時代に、作家として創作の海に乗り出していく安部さんを尊敬します。どうか、幸運を。 吉見 わかぽんさんはこれからもずっと私の道しるべで、憧れの先輩です。 神代 今後は投資部の名誉部員になってもらえたら。連載を見守り続けてほしい。 安部 ううっ、みんな、ありがとう……。でも、これがお別れじゃないからさ。 松岡 そうか、そうですよね。私たち、どこにいてもきっと空はつながっている……。 安部 いや、新刊が出たら、またお知らせのためにここに戻ってくるから。 松岡 そ、そういう意味なんですね? ◇【解説】AIが生む「変化のうねり」 人間にとっての価値を最大化する道は 追手門学院大学の宮宇地俊岳教授(副学長)が各回のキーワードとなる経済用語を解説します。 「経済編」連載開始以来の5年弱、私たちは様々な経済的事象と変化を経験しました。 ロシアのウクライナ侵攻、米国とイスラエルによるイラン攻撃。それらとも関連する物資・エネルギー・部品などの供給の滞りやモノ不足。令和の米騒動。「トランプ関税」の混乱。日本銀行のマイナス金利政策解除。私たちの暮らしにも大きく影響している物価高と円安。連載ではこうした事柄をリアルタイムで取り上げながら学びを深めてきました。 とりわけ生成AI(人工知能)の進歩がもたらした革命的変化は文明史的です。人々の生活や経済活動を大きく変えており、その変化はさらに大きなうねりになるでしょう。 追手門学院大では今年4月から、対話型生成AIであるGemini(ジェミニ)のアカウントを学生全員に付与し、学生が安全かつ積極的にAIを活用できる環境を整えました。 AIを避けるのでもなく、丸投げして頼りきるのでもなく、人類にとっての価値を最大化できる使い方を考えてゆく。そのことも文明の進歩に対する大学の責任だと感じます。また、一定のルールのもと、学生がAIを自分の思考を深めるための壁打ち相手として使う限りにおいては、学びの面でもプラスの効果を生むことが多いと私自身も思います。 今後は生成AI以外にも「宅配ピザを注文する」などのタスクを指示したら必要なプロセスと計画を代わりに考え、実行までしてくれる「AIエージェント」や、ロボットがセンサーなどを使って周辺の状況を把握し、最適な動作を自律的に実行する「フィジカルAI」などが活躍する未来も展望されています。 AIとの共存が、人間にとって幸せな方向へと向かうように。私もそんな思いです。安部さん、ご卒業おめでとうございます! ◇【三田紀房さんより】時間を、才能を何に使うのか 「人生は投資」体現した安部若菜さん 「インベスターZ」作者の三田紀房さんからNMB48を卒業する安部若菜さんにあてて、次のようなメッセージをいただきました。 ◇ 安部若菜さん、NMB48ご卒業、おめでとうございます。 「レッツ・スタディー!経済編」が始まってから、5年近く。 長い時間を財前たちと一緒に歩んでくださり、本当にありがとうございました。 経済というと、難しい数字や専門用語の話だと思われがちです。 けれど本当の経済は、毎日の暮らしや仕事、そして一人ひとりの選択の中にあります。 自分の時間を何に使うのか。 自分の才能をどこに注ぐのか。 そして、どんな未来に懸(か)けるのか。 安部さんはこの連載で、経済をただ教わるのではなく、いつもご自身の活動や経験に引き寄せながら考えてくださいました。 「アイドルは、自分の強みやキャラクターを商品として管理し、その価値を最大化させる経営者だ」 安部さんが語っていたこの言葉は、その後の歩みと重ねて読むと、とても印象的です。 NMB48の中で自分だけの武器を見つけようと、さまざまなことに挑戦し、その一つとして始めた小説が、いつしか、もっと多くの物語を書きたいと思えるほど大切な道になっていった。 自分の可能性を探すために始めた挑戦が、やがて次の道につながっていく。 その様子は、とても素敵で、投資らしい話だと感じました。 安部さんがNMB48で重ねてきた経験や、ファンの皆さんと交わした言葉は、これから生み出す物語にもきっとつながっていくのだと思います。 卒業とは、過去を終えることではなく、積み重ねてきたものを携えて、まだ見たことのない未来へ踏み出すこと。 アイドルとして積み重ねてきたものを手に、これから作家としてどんな物語を生み出していくのか。 私も一人の読者として、楽しみにしています。 安部若菜さんの新しい歩みを、心から応援しています。 三田 紀房 ◇【読者プレゼント】安部さんのサイン入り「NMB48と学ぶ経済」を5名様に この連載を書籍化した「NM…






