[PR]
レッツ・スタディー!経済編第41回 円安と海外旅行 三田紀房さん作の投資漫画「インベスターZ」に登場するキャラクターたちと、NMB48の安部若菜さん(24)、松岡さくらさん(22)、吉見純音さん(18)が一緒に経済を学ぶ連載「レッツ・スタディー!経済編」。今回のテーマは「海外旅行と円安」です。(構成・阪本輝昭) ◇大学生になって新たな目標 吉見純音さんが卒業発表 松岡さくら よしみん! 悲しいよ! NMB48を卒業してしまうなんて……。 吉見純音 そうなんです。でも、卒業予定の秋まで時間はあるので、一緒にたくさん思い出をつくれたらと思います。 安部若菜 新しい目標がみつかった感じ? 吉見 そうですね。3年半、学業と両立しながらがむしゃらに前だけを見て走ってきましたが、大学生になって少しゆとりもできて周りを見渡した時に、別のことにも挑戦したい気持ちがわいてきた感じです。 松岡 わかぽんさんもこの夏にNMB48を卒業予定ですが、卒業後はまず何を? 安部 そうだね。落ち着いたら海外旅行なんかもいいな、と考えているよ。 神代圭介(「道塾学園」投資部主将) いいね! どこへ行くの?「ローマの休日」に憧れの安部若菜さん 卒業後はイタリア旅行? 安部 昔からヨーロッパに憧れがあるんですよ。その中でもイタリア。1週間ほどかけてゆっくり観光してみたいですね。映画「ローマの休日」が好きなので、ふふふ、アン王女の気分になって各地を巡りたいなと。 松岡 楽しそうだけど、私は寂しいです。それに今は「円安」だから、海外旅行は割高ですよ。せめてユーロに対して円がもう少し高くなるまで卒業を延期したらどうですか。 安部 ど、どういう引き留め方? でも、そう言ってくれてうれしいよ。 吉見 円安。日本の通貨である「円」の値打ちが弱まって、外国のものを買うときに割高になる状態のことですよね。出費がふくらむ見通しになり、海外旅行や海外留学を考え直す人も出てきていると聞きました。海外留学の友達に「円安」の影響、滞在費増大 松岡さくらさん 松岡 それ、それ! 大学時代の友達が1年間、海外留学していたんだけど、帰国後に「滞在費が予想を大きく超えて大変だった」と言っていたよ。円安と物価高のダブルパンチで。 財前孝史(「道塾学園」投資部) 円安がここまで進んだ要因はなんでしょうか。 宮宇地俊岳・追手門学院大学教授 2022年に米国が大幅な利上げに踏みきり、日米の金利差が拡大したことが最初の契機です。円よりも高い利回りが見込めるドルに、世界の投資家の資金が流れやすくなりました。 神代 さらにロシアのウクライナ侵攻、中東情勢の緊迫化。資源やエネルギーの価格も上がり、輸入に頼る日本はそれを調達するため多くのドルを必要としました。円を売ってドルを買うので、円の価値への影響も出たのでしたね。 宮宇地教授 はい。円安には複数の要因が関わっています。日本経済の成長の鈍さも円を買う力を弱めています。 安部 私たちの努力や工夫ですぐにどうこうできるものではないのが、何とも……。 吉見 海外旅行などへの影響は、実際、どのぐらい出ているのでしょうか? 宮宇地教授 政府の統計によると、25年に出国した日本人は1473万人。コロナ禍での激減からは年々回復していますが、コロナ禍直前の19年(2008万人)に比べると7割程度です。一方、円安が有利に働く海外からの観光客は増え続ける傾向にあり、25年の訪日外国人客は4千万人を超えました。毎年、韓国旅行を楽しむ我が家だけど…(松岡さん) 松岡 海外旅行を国内に切り替えた、なんて話もよく聞きます。私も家族と小2の頃からほぼ毎年1回、韓国を訪れてグルメや買い物を楽しんでいたのですが……。はっ! 気付いたら前回からだいぶ間が空いているぞ。 安部 でも実際、海外って、空気感を含めて「行ってみないとわからない」ことがたくさんあるよね。SNS時代になっても、そこだけは変わらないというか。台湾で知った、子どもとお年寄りを大切にする文化(吉見さん) 吉見 そう思います。私も小5の時に台湾を短期交換留学で訪れました。一番強く印象に残っているのは、子どもとお年寄りにみんなが優しく、心から親切にしていること。あと、お客さんを熱烈にもてなす文化。こういうのは日本にもあるといいなと感じました。 松岡 文化や習慣の違いを目の当たりにするのって面白いよね。私、韓国のコンビニで驚いた経験があって。レジの店員さんが、お客のいない時間にずっとスマホをいじっているの。本を読んだりする人も。 安部 日本だと「不真面目だ」と思われそうだけど、そうじゃないんだね。 松岡 それが日常風景で。接客していない時間は自由に過ごすって、ある意味では合理的ですよね。常識は国ごとに違うんだなと。 安部 常識の違い、確かになあ。 松岡 逆に、中3の時にハワイを訪れた際、不思議に感じたのがチップの文化。最初から料金に組み込んでもらえたら分かりやすいのに、と思いました。 安部 でも、満足度が高ければチップを多めに払う人もいるだろうから、サービス向上につながる面もあるんじゃない? 松岡 なるほどなあ。 財前 日本での常識も、海外では不思議に映るかも知れない。そういう点も含め、海外に出ることは「お互いの違いを知る」大切さを学べる機会ですよね。海外旅行が「当たり前」ではない時代があった(宮宇地教授) 宮宇地教授 海外旅行ができるのは「当たり前」ではありません。日本で海外旅行が自由化されたのはわずか62年前なのです。外貨の流出を防ぐ観点から、戦後長らく、海外には「行きたくても行けない」時代がありました。 安部 今という時代に感謝ですね。それに、若者の間に得られる見聞には、金銭に換算できない価値がある。だからこそ、円安が壁になって留学などの夢をあきらめてしまう人たちが出ないようにしてほしいなあ。 松岡 それもそうですね……。時間は巻き戻せないもんなあ。引き留めてごめんなさい。イタリアを思いきり楽しんでください。あ、おみやげ待ってますね。 安部 さくらちゃん! 気持ちの切り替え、早すぎない? ◇【解説】国際空港整備、80年代の円高…経済成長と共にあった海外旅行 追手門学院大の宮宇地俊岳教授・副学長が各回のキーワードとなる経済用語の意味と背景を解説します。 日本で海外旅行が自由化されたのは1964年4月です。それまでは政府や会社の仕事、留学などの場合に限って出国が認められていました。戦後の復興期、多くのものを輸入に頼っていた日本は、その決済手段である外貨が過度に流出することを警戒していたのです。 政府の統計によると、その年の出国者数は約13万人。コロナ禍前の2019年は約2千万人に達していたのと比べると、隔世の感があります。日本の海外旅行者が大きく伸びた転機としては、成田空港(1978年開港)、関西空港(94年開港)、中部空港(2005年開港)を始めとする国際空港の整備▽1985年の「プラザ合意」後、1ドル=240円前後だった為替相場が数年で一気に120円台になった円高の進展――などが挙げられるでしょう。 政府も日本人の海外旅行を推し進め、90年には出国者数が1千万人を超えました。 1980年代、人気の旅行先…






