ストーリー「ダンジョン地下街」で浸水に備える 日常利用でフェーズフリーを藤谷和広 グラフィック=米沢章憲印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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全国にある地下街では、大雨や津波で水が流入すると一気に広がり、逃げ場を失うおそれがある。限られた時間のなかで、どう浸水を防ぎ、安全に避難するか。「ダンジョン(迷宮)」と呼ばれるほど複雑な構造をしている大阪・梅田の地下街を例に、対策のあり方を探った。 大雨で下水道や排水溝から水があふれる内水氾濫(はんらん)では、迅速な止水板の設置が対策の要になる。 内水氾濫による地下街の浸水リスクに詳しい関西大の尾崎平教授は「浸水を防ぐうえで止水板は効果的」だとしたうえで、限られた人数での対応となり止水板の設置が遅れたり、止水板の高さが不十分だと乗り越えて水が入ってきたりする可能性があると指摘する。止水板を設置することで下流側の別の出入り口に水が流れ込むおそれもあるという。訓練重ね20分で設置 6月下旬、JR大阪駅に直結する大阪ステーションシティのノースゲートビルディングで、止水板の設置訓練が行われていた。収納場所から運び出し、組み立てるタイプのボックスウォールと呼ばれる止水板で、警備員らが手際よく並べていく。 ビルの警備会社と、内水氾濫の対策マニュアルを作成した管理者のJR西日本ステーションシティによると、最も早く浸水のリスクがある出入り口は、約20メートルにわたって止水板を設置する必要がある。1時間で約150ミリの雨が降った場合、約30分で浸水が始まると想定。訓練を重ね、いまでは約20分で止水板を設置できるようになったという。 訓練終了後には、参加者一人ひとりが気づきを共有。実際は雨で足元が滑りやすかったり、指示の声が通りにくかったりするほか、雨宿りをしようと人が集まってくる可能性があるとして、状況を見て柔軟に対応することを確認した。担当者は「関係者で連携してマニュアルの改善と訓練を重ね、対応力を日々強化している」と話す。タブレットで対応共有 大阪市地下空間浸水対策協議会のガイドラインによると、大阪・梅田の地下街は54のビルに接続し、地上への出入り口は約150カ所。1日約40万人が利用する「ホワイティうめだ」の管理・運営会社の大阪地下街をはじめ、場所によって管理者が異なる。七つの鉄道駅ともつながっていて、災害時は関係者間の連携が欠かせない。 そこで、地下街の各管理者と…この記事は有料記事です。残り3017文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人藤谷和広くらし科学医療部|医療、災害専門・関心分野民主主義関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






