安斎耕一印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
[PR]
トイレに行くため2階から階段を下りているとき、山形県戸沢村の横山博さん(67)の足がぬれた。 床上に浸水していた。1階の部屋では高齢の母親が寝ているはず。耳を澄ませると「博、助けてくれ」と叫ぶ声が聞こえた。 2024年7月下旬、豪雨が山形県の庄内、最上地方を襲った。 集落全体が浸水した県北部の戸沢村蔵岡地区の全68世帯は昨年、集団移転する決断をした。今年6月には戸沢村の防災集団移転の事業計画に国が同意し、実施に向けて動き出す。 被災から2年。 仮設住宅で暮らす住民の中には、戸惑いつつも、新天地に生きる希望を託す人がいる。 7月上旬、蔵岡地区の集落を一望できる田んぼ。 横山さんが青々とした稲を見守っていた。 あわせて6ヘクタールの田んぼで「つや姫」や「雪若丸」といったコメを育てている。 「またこうして稲作ができているのは夢みたい」 そう笑顔を見せる。2年前の集中豪雨で自宅は床上浸水し、深刻な被害を受けた。 先祖の代からこの地で農業を営んできた。横山さんも蔵岡で生まれ育ち、当たり前のように農業に携わってきた。自宅は2階建ての一軒家。60代の妻、80代の母親と3人で暮らしていた。 だが2年前の7月25日、穏やかな生活が一変した。 朝から雨が降り続いていた。 午後11時ごろ、知り合いか…この記事は有料記事です。残り1590文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人安斎耕一山形総局専門・関心分野地方のくらし、美術、手仕事関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






