インタビュー東シナ海で国際法強調も、南シナ海判断は拒否 中国識者に聞いた矛盾聞き手・小早川遥平印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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国連海洋法条約に基づき仲裁裁判所が南シナ海で中国が主張する「歴史的権利」を退ける判断をして10年。中国は判断への批判を強める一方で、日本とフィリピンによる海洋境界の画定交渉が国際法に反するとして対抗措置に乗り出しています。その立場に矛盾はないのか、中国南海研究院の呉士存・学術委員会主席に見解を聞きました。【日本の識者は】日本EEZで「管轄」主張の中国 南シナ海判断後に布石、識者が指摘 ――先日、北京のシンポジウムで南シナ海の問題について「国際法では永遠に説明できない」という主張を聞きました。 私はその見解に同意します。南シナ海の問題は領土や海洋境界の争いにとどまらず、政治的な問題や域外諸国の地政学的利益なども含んでいるからです。 ――国際法の順守を主張する中国の立場と矛盾しませんか。 明確にしておきたいのは、仲裁裁判所の判断は国際法にのっとったものではなく、政治的な茶番だということです。当時の国際海洋法裁判所の所長は日本人で、仲裁人は欧州人が中心でした。領土問題は国連海洋法条約の管轄範囲を超えており、中国は2006年に海洋境界の画定について仲裁手続きを受け入れないとも宣言しています。「中国が主張する海域が『管轄海域』」 ――中国の海洋戦略に影響はありましたか。 確かに戦略を調整せざるをえなくなりました。領土紛争に関して中国が提唱していた棚上げや、行動宣言に基づく協議というアプローチを他国が受け入れなくなったからです。 中国は他国が自国の島や岩礁…この記事は有料記事です。残り2002文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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