インタビュー推し活で「搾取」されないために 資本主義で欲望を見つめる大切さ聞き手・河村能宏印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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ファン研究で知られる筑波大助教の渡部宏樹さん 世の中では、誰かを夢中になって応援する「推し活」が盛んだが、過剰なまでのグッズ集めや、際限なき課金をみるにつけ、資本主義社会の「負」の部分を感じることがある。ファンの情熱が企業の利益のために動員されているように見えるからだ。 ただ、一方でファン自身がそこに居場所を見つけ、生きがいを感じているならば、安易に「搾取」と切り捨てていいのかとも思う。 「ファンたちの市民社会」の著者で、ファン研究で知られる筑波大助教の渡部宏樹さんは、大切なことは当事者の中に生まれる「欲望」を丁寧に読み解くことだという。どういうことか。話を聞いた。音楽は一人で聴く時代じゃない? ファンは歌手らと「リスパ」したい ――推し活などをみていると、ファンとして純粋に楽しんでいるつもりが、実は企業に「動員」され、「搾取」されているのではないかと感じることがあります 「おっしゃることはわかりますが、じゃあ搾取が全くない状態というものを想定できるかっていうと、私はないと思うんですよね」 「話を単純化すると、例えば、原始時代、狩りでマンモスの肉を持ち帰り、うたげで歌って踊って、その喜びを共同体の中で分かち合うとします。狩りに行った人は命がけのリスクを取りました。ただ、宴は狩りに行かなかった人も参加し、提供された肉を食べてパーティーを楽しみます。見方によっては、狩りに行かなかった人たちが、宴を楽しむために、狩りに行った人を『動員』しているとも言えます」 「つまり、資本主義に限らずどんな社会であっても、私たちの『楽しい』といった気持ち・感情は、何らかの形で動員や利用の対象になっていると言えませんか?」 ――それでも今の「推し活」にモヤモヤしてしまうのは、そこに企業の利益追求が絡んでいるからかもしれません「欲望を深めよ」 「現代において、私たちの感…この記事は有料記事です。残り2401文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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