インタビュー「推し」になぜ依存するのか 終わりなき熱狂の正体 心理学者が解く益田暢子 神戸郁人 編集委員・岡崎明子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

[PR]

「推し活」の沼 ~救いか、依存か~(4) 好きなアイドルやキャラクターを応援する「推し活」が一大ブームとなっています。なぜ、こんなにも広がったのでしょうか。ファン心理を研究する聖心女子大学の小城英子教授(社会心理学)に聞きました。 ――推し活がここまで人気になったのは、なぜでしょうか。 社会の変遷が関係していると思います。かつては、アイドルは結婚したり、年齢が上がったりしたらやめるのが当たり前だったので、アイドルファンも早くにファンを卒業しました。ところが、松田聖子さんは結婚してもアイドルのままで、SMAPも40歳を過ぎても活動を続けました。すると、卒業のタイミングがないまま応援し続けられるわけです。推しにガチ恋して、「同担」に嫉妬 アイドルの彼が告げた最悪の結果 加えて、年齢による文化のすみ分けがなくなってきました。例えば、マンガといえば昔は子ども向けという印象でしたが、週刊少年ジャンプが火付け役となり、大人も当たり前にマンガを読むようになりました。 大人と子どもの文化の境界線がなくなってきたので、「大人になったらアイドルから卒業すべきだ」といった社会規範もだんだん消えていきました。「冬ソナ」と「アナ雪」が転換点 ――堂々と推し活できるようになったということですか。 2000年代序盤の「冬ソナ」ブームは、転機の一つだったと思います。NHKで放送された韓国ドラマ「冬のソナタ」に、中高年女性が夢中になりました。ストレートに愛を告白する「ヨン様」に、疑似恋愛をしたんですね。 韓国語を勉強したり、韓国に旅行したりして、恋心を昇華させる人も多くいました。中高年の女性が若い男性に恋をするなんてみっともないと思われていたのが、異文化を学ぶというかたちに転化させることで、ファン自身も折り合いをつけられたし、社会的にも受け入れられました。 14年には「アナと雪の女王」ブームで、主題歌の「ありのままで」というフレーズがはやりました。自分は自分らしく、好きなことを好きと堂々と公表していいのだ、という空気が社会全体に浸透しつつあったこととシンクロしたと考えています。「二重の承認欲求」が満たされる ――推し活は、依存しやすい側面もあります。構造的な要因はありますか。 メディアとオーディエンスの…この記事は有料記事です。残り1491文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録

この記事を書いた人益田暢子デジタル企画報道部専門・関心分野教育、語学、ジェンダー神戸郁人デジタル企画報道部専門・関心分野エンタメと創作文化、働き方、育児、新語関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする