ストーリー「どっちを信じるんですか!」 熱血配達員、おばあちゃんと押し問答奥田薫子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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連載「窓」 2年前の秋のことだ。 宅配便の配達員の安達誠之さん(44)はその日、仕事が長引いていた。少し肌寒くなってきた、午後7時過ぎ。道ばたでうずくまっている女性に気づいた。 慌てて駆け寄ると、担当エリアに住む顔見知りの70代の女性だった。苦しそうに顔をしかめている。「大丈夫ですか」と声をかけて介抱し、寄り添って家まで送り届けた。 女性は一人暮らしで、心臓の具合が悪く、入退院を繰り返していた。「家にいるだけじゃ体に悪い」と医師に勧められた散歩の最中だった。そんなことを話した。 以来、女性のことを気にかけるようになった。道で会えば、自然と会話が生まれ、いろんな世間話をした。お礼の連絡が営業所にも 安達さんは勤続約20年のベテラン配達員。神奈川県藤沢市の担当エリアでは、ちょっとした有名人だ。 毎日、集荷や宅配をしながら、100人は下らない顧客に「困ったことがあったら、言ってくださいね」などと声をかける。常連と雑談で盛り上がることもしばしば。 家具の移動や電球の取り付け、部屋の荷物運びまで、頼まれて手伝うことだって珍しくない。お礼の連絡が営業所に届くので、職場でも有名だ。「頼まれて、仕事の合間にやっているんですよ」と、営業所長も感心しきり。 この女性も7、8年前から、顔を合わせればあいさつを交わす仲だった。介抱した一件もあって、女性にとって安達さんは「身内のようなもの」になっていった。 実は、それは安達さんも同じ…この記事は有料記事です。残り650文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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