京都の新築分譲マンション高騰なぜ 鑑定士の独自調査から見えたこと2026年7月7日 17時00分日比野容子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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京都市内の新築分譲マンションの価格が上がり続けている。不動産経済研究所(東京都)の調べでは、2025年の京都市内の新築分譲マンションの価格は1平方メートル当たり108万円。20年の74万7千円から約45%上昇した。価格高騰のわけは。不動産鑑定士が独自調査で探った。 調査を行ったのは、23年5月まで京都府不動産鑑定士協会会長を務めた木田洋二さん(64)。京都府宇治市の不動産鑑定会社「京都不動産調査サービス」代表でもある。木田さんは「購入者層に着目すれば、価格高騰の要因をある程度推し量れるのではないか」と考えた。 サンプルに選んだのは、教育熱心なファミリー層に人気のある「御所南」エリアで昨年完売した新築分譲マンションだ。不動産登記情報をもとに1戸ずつ調べていった。首都圏よりまだまだ割安 目立ったのは京都府外の購入者が多いことだ。所有者の保存登記上の住所を見ると、約30%が東京都など京都府外にあった。法人による購入は全体の約23%を占め、購入後1年以内で転売された部屋も約5%あった。一方、外国に住所を有する者による購入はみられなかった。 不動産経済研究所の調査によると、東京23区の新築分譲マンションの1平方メートルあたりの単価は210万円を超えており、京都市のほぼ2倍。木田さんは「京都は、東京23区に比べるとまだまだ割安感がある」と指摘する。 今回の調査対象は、京都市内でもとりわけ人気の高いエリアにあるという特殊条件はあるものの、「首都圏を中心として、資産保有や投資、転売目的で購入する個人・法人の存在が、マンション価格を牽引(けんいん)し、市全域のマンション価格を押し上げているのではないか」と分析する。「空洞化」防ぐには そして、木田さんが心配するのは、マンションの「空洞化」だ。今回調査したマンションで、購入住戸に住所を移していたのは44%だけで、残りは「潜在的な空き家」になる可能性もある。 別荘やセカンドハウスなど、居住実態のない住宅の増加は、防災・防犯上の問題を招きかねない。京都市は2030年度から「空き家税」(非居住住宅利活用促進税)を導入する方針だ。 しかし、マンション住戸の居住実態を正しく把握するのは容易ではないとみられる。木田さんは「実効性のある制度にするためには、マンションの管理組合や管理会社が、上水道の検針結果などを行政と情報共有する仕組みなどが必要。それが、価格を抑制する手段の一つになるのではないか」と話す。高さ規制緩和で供給量は増 不動産経済研究所のまとめでは、京都市内で2025年に発売された新築分譲マンションは2306戸で、12年ぶりに2千戸の大台に乗った。現在は市中心部から少し離れた地域で大型マンションの建設が相次ぐ。これは、京都市が人口減少対策として、23年に阪急西院駅やJR桂川駅周辺などで高さ規制を緩和したことが背景にあるとみられる。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません







