ストーリー「ボクは何も分かっていなかった」連続起業家の涙 原石から教わった中島隆印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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それは2021年のことだった。 男は、東京都内のシェアハウスに向かっていた。そこで暮らしているフィリピンから来た女性たちに、呼び出されたのだ。 ボク、何かしたか? IT企業をつくって売却、を繰り返す。そんな「連続起業家」として、彼は知られている。 シェアハウスには、7~8人のフィリピン人女性が待っていた。リーダー格が口を開いた。 「社長、私たちは、もう仕事しません」 えっ? 彼は、ITではなく、家事代行サービスの会社をつくっていた。サービスを担うのは、フィリピンから来た女性たちだ。 彼には、彼女たちに寄り添ってきた自負があった。なのに、ストライキを宣言された。 「なぜなの?」 彼の問いかけに、彼女たちは、けんめいに日本語を紡いだ。泣いている者もいた。 彼にとって、人前で泣くことなど、ありえない。どんなときも強気を装う、それが連続起業家の矜持(きょうじ)である。 けれど。 彼は泣いた、彼女たちの前で。そして、涙がこぼれないように、天井を見上げた。 ボクは何も分かっていなかった。 「会社をいくつかつくってき…この記事は有料記事です。残り1815文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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