インタビュー「国旗損壊罪」、国際比較の観点から何が問題? 木下昌彦教授に聞く聞き手=編集委員・園田耕司印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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自民党は、日本維新の会など3党と共同で、日本の国旗を傷つける行為を禁じる「国旗損壊罪」を創設する法案を国会に提出した。国旗を「人に著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法」で損壊する行為を処罰するもの。損壊の様子をSNSなどでライブ配信する行為も処罰対象に含まれ、「2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金」を科すとしている。ただ、同法案は「表現の自由」を侵害するとして専門家からの反対の声が根強い。国際的な観点から問題を分析する木下昌彦・神戸大学大学院法学研究科教授(憲法)に聞いた。米国的価値観に逆行する「国旗毀損罪」 日本の権威主義国家化促進か米連邦最高裁、国旗損壊行為の処罰は「違憲」判決 ――国旗損壊罪を設けているかどうかは、G7(主要7カ国)の中でも対応が割れています。 G7の中で国旗損壊行為を処罰する法律が存在するのは、フランス、ドイツ、イタリアの3カ国であり、英国、カナダは日本と同様に国旗損壊罪がありません。 ――米国はどうですか。 米国については誤解をされやすいのですが、国旗損壊行為を処罰する法律はあるものの、連邦最高裁が1989年と90年、国旗損壊行為の処罰は「表現の自由」を規定する合衆国憲法修正第1条に違反するとの判決を下して確定しています。このため、国旗損壊行為を処罰する法律は、実際には存在していないことと同じ状況となっています。 米国ではこれらの最高裁判決によって、国旗損壊行為を「不快」だという理由で処分できないことは、確固たる法理として確立しています。 とくに重要なのが、保守派の裁判官にもこの結論を支持していた人がいたことです。 それは、保守派の重鎮だったアントニン・スカリア最高裁判事で、彼は「私は疑いなく愛国主義の保守派であり、国旗を燃やすことを嫌悪している。私が王だったら、処罰する。しかし、政府、議会、裁判所、そして、国家や国旗さえも侮辱する権利を保障しているのが修正第1条である」という言葉を残しています。 彼は愛国主義の自身の立場よりも、米国は王ではなく憲法が支配する国だという基本理念を優先させていました。戦後日本は「表現の自由」で米国法の強い影響 ――なぜG7内で国旗損壊行…この記事は有料記事です。残り908文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人園田耕司編集委員|安全保障専門・関心分野外交・安全保障、日本政治、米国政治、国際政治関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする








