インタビュー東大の中の保育所は「お勉強なし」半世紀貫いた信念、前園長が語る聞き手・渡辺芳枝印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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東大駒場キャンパス(東京都目黒区)の隅に、木造平屋の保育所がある。55年前、教職員の子どもを預かるためにつくられた「東大駒場地区保育所」だ。東大の中にあるが、勉強は一切させず、「子ども時代を子どもらしく」の信念のもと、とにかく一日中遊ばせる。ここで開所まもない頃から勤め、この春まで45年にわたって園長を務めた落合秀子さん(71)に、都心の保育のこれまでと、これからについて語ってもらった。泥だらけ、着替えは1日20着 日が注ぐ縁側で、お昼ごはんを食べている子どもたちを見てください。思いのまま、手づかみの子もいて、体全体で食べているようでしょう。 半世紀前、初めてここに来た日、この光景に魅了されたのです。当時、私は勤めていた都内の保育所を2カ月で辞めていました。福島から上京して最初に就職した施設でした。狭いマンションの一室で保育をするのが衝撃的で、私の理想とは合わなかったのです。そんな時、知人に東大駒場地区保育所を紹介され、木造の園舎にやってきました。それからあっという間に、半世紀です。 ここは園のすぐ隣に土手があり、池があります。武蔵野の自然が残るキャンパス内を散歩して、季節の植物を採ったり、泥だらけになったりして遊んでいます。0歳児からおむつではなくパンツを使うので、着替えは毎日1人20着を用意してもらっています。 うちは文字を教えません。プログラミングもやりません。英会話も体操教室もやっていません。保護者の3~4割が東大教職員ら関係者の子どもですが、その方針に共感して預けてくれています。「東大関係者」と聞くと堅いイメージを持たれるかもしれませんが、普通のお父さん、お母さんです。ミミズを売った資金で存続した時期も 現在は都の認証保育所の補助…この記事は有料記事です。残り1059文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする