深掘り戦闘終結合意、在日イラン人が「失望した」理由 母国に残された混乱鈴木優香 山田暢史印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
[PR]
アメリカとイランが和平に向けた「覚書」に合意した。戦闘開始からおよそ3カ月半。攻撃にさらされてきた母国を、8千キロ離れた日本で暮らすイラン人はいま、どう思うのか。原油高に苦しむ日本の生産者たちは、何を感じているのか。 栃木県に住んで30年以上になるイラン人のカゼミ・モハンマッドホセインさん(59)は和平合意の一報に、「失望している」と悔しさをにじませた。 前最高指導者ハメネイ師は、批判を弾圧してきた。今回の戦闘が始まる前も、民主化を求める反体制デモが広がるなか、カゼミさんの親族を含む多くの人が犠牲となったという。そんなさなかの2月28日に、アメリカとイスラエルの先制攻撃がハメネイ師を殺害した。 だが、イランの政治体制に大きな変化はなかった。結局、戦闘がもたらしたのは、より大きなイラン国内の混乱だけだったと思うという。「早く今の政権を倒して」という期待は… カゼミさんは「トランプ大統領には『一日でも早く今の政権を倒してほしい』と期待していたが、発言がぐるぐる変わって期待はずれの結果になった」と話した。 中東情勢の不安定化は、日本の物価高を加速させた。在日イラン人も、その影響を受けている。 東京都足立区でイラン料理店を営むジョビディ・ナジッドさん(58)は、「14年くらいお店をやっているが、ここまでお客さんが来ないのは初めて」と明かす。「みんな物価高でお金の余裕がない。このままだと赤字でつぶれてしまう」 ただ、母国のインフレはもっと深刻だという。首都テヘランに住むきょうだいから聞くところでは、毎週のように値上げがあり、ここ3カ月で価格が数倍になった商品もあるという。「食事も本当に大変な状況で、給料をもらっても1週間でなくなるそうです」と言う。 ジョビディさんも合意について悲観的だ。「戦闘が終わっても経済的に良くなることはない。むしろこれからアメリカはイランがうまく商売できないようにしてくるだろう。国民はこれからもっと大変なことになる」と母国の家族を案じた。日本の生産者も見通し暗く イランへの攻撃を機に、ナフ…この記事は有料記事です。残り398文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人鈴木優香ネットワーク報道本部専門・関心分野農業、食、動物、移住、多文化共生、メンタルヘルス山田暢史東京社会部|農林水産・食担当専門・関心分野農林水産業、食、武道、災害関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする








