ストーリー第5回「こだわり」が強すぎる夫、仮面夫婦でも離婚を拒否 37歳妻の怒り編集委員・岡崎明子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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仮面夫婦 別れぬ理由(5) もう私、この人のことを好きじゃない。 地方都市に住む女性(37)がそう考えるようになってから、2年近くがたつ。 夫婦の会話は業務連絡だけ。愛情はすでに冷めている。それでも「仮面夫婦」として暮らし続ける――。別れたくても別れられない、夫婦たちの事情を追いました。 夫は高校時代の同級生だった。ふだんはボーッとしていて穏やかなのに、頭のよさは圧倒的。受験の直前まで部活を続けながら、現役で東大に合格した。そんなところにひかれた。 「私にとって『頭のよさ』は、絶対に持っていないと許されないものだったんです」 両親のけんかが絶えず、子どもへの関心も薄い家庭で育った。「勉強ができること」だけを求められ、女性はそれに応えてきた。 でも、東大には届かなかった。都内の難関大学に進み、上京後、つきあい始めた。 人とは違う着眼点やこだわりを持つ夫と過ごすのは楽しかった。夫の行動が理解できないときも、「こういうことだよね」と自分の中で言語化して納得していた。 「頭がいい夫が、間違うはずはない」と信じていた。 7年つきあって結婚した。夫の行動に耐えられなくなったのは、そこからだった。 新居に住むにあたり、家具を買うことになった。インテリアが好きな女性は、北欧風の家具でそろえたかった。でも夫は、家具は大手量販店で買うものと決めこんでいた。 「ここは夫を立てねばならない」。育った家庭の影響もあり、家父長制的な価値観を身につけていた女性が折れることにした。だがこだわりは、それだけではなかった。 「クレジットカードのポイントを効率的にためよう」と、女性のカードを解約し、家族カードにまとめるよう求めてきた。 明細書を見るのが好きで「なんで1万円もするTシャツを買うの?」「何千円もする化粧水ってなに?」と、理詰めで聞いてきた。責められている気がして、共働きなのに自由に買い物することができなくなった。 夫のこだわりは家事にも及んだ。日々のくらし、管理される毎日 「朝起きて浄水器を使うとき…この記事は有料記事です。残り1821文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人岡崎明子編集委員|イチ推しストーリー編集長専門・関心分野医療、生きづらさ、ジェンダー、働き方関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする