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4月に朝日新聞社に入社し、約1カ月の研修を終えて金沢総局に赴任した。取材で車を使うことがまだ認められておらず、電車に揺られ能登半島を初めて訪ねた。 向かったのは、半島の付け根に近い石川県羽咋市。5月31日にトキが本州で初めて放鳥される前に、70年以上にわたり保護を訴えてきた村本義雄さん(101)から話を聞くためだった。 村本さんが自宅近くに建てた国際朱鷺(とき)保護交流資料館で、トキとともに暮らした幼少期の記憶や放鳥への思いに触れた。2時間余りに及んだ話は、未来を担う子どもたちに、能登の自然の大切さを伝えたいとの気持ちにあふれていた。国際朱鷺保護交流資料館には、村本義雄さんが詠んだ短歌が掲げられている=2026年5月18日、石川県羽咋市、鈴木渉撮影 帰り際、資料館の外壁に掛けられた2首の短歌に目がとまる。村本さんは自身の背丈を超える短冊形のボードの隣で、「こんなに大きく引き伸ばされて」とはにかみながらそらんじた。 「震災は年をかさねて復興に 朱鷺(とき)の放鳥シンボルの歩に」 「祈りする者らの願い復興に 朱鷺の放鳥シンボルとなり」 歌に込めた思いを尋ねた。2…