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連載「英語 学び直しの扉」第1回 40代半ば、ふとしたきっかけで英語を再び学び始めました。スキマ時間にコツコツと。約9年をかけて、英検1級などを取得しました。コンプレックスだった「不出来な英語」が人生の後半になって、新たな世界を見せてくれています。 この連載では、「留学なし」「働きながら」の私の学習体験が英語学習者の役に立つのではないか――。そんな思いで書き進めていきます。英語力ランキング、123カ国・地域中96位の日本 日本の英語力は、英語を母国語としない国や地域の英語力ランキング(EF EPI 2025年版)で、123カ国・地域中96位。話せない、書けないが目立ちます。 その理由は専門的な見解はともかく、多くのみなさんの実感として「コンプレックス」があるのではないでしょうか。正しい文法で話せない、発音がうまくできない、など……。 私はずっとそうでした。英語が好きなのに、妙なプライドが邪魔をしました。 自信を失ったのは大学時代。周りには帰国子女や留学経験者が多くいました。ディベートでは、英語を自在に操る同級生たちがただただうらやましく、できない自分と比べては尻込みするばかりでした。留学の機会がなかった自分の境遇も勝手に恨んでいました。仕事と家庭で精いっぱいだった日々 転機は異動 それでも勉強はひっそり続け、バイトで費用を稼いで英国に1カ月間留学もしました。新聞社に就職が決まり、語学を生かした取材も夢みていました。 ところが、記者として働き始めると、仕事と家庭で精いっぱい。留学経験者もごろごろいて、厄介なコンプレックスも再燃する始末。次第に、英語学習から離れてしまいました。 そんな環境に転機が訪れたのは2017年、45歳のとき。会社に年間数十泊する生活から、少し余裕がある部署に異動になったのがきっかけでした。 いまさら留学や駐在の経験者と、自分を比べる年齢でもありません。人生の後半に向け、好きなことをやろうと素直に思えたのです。 まず、25年ぶりにTOEICのL&R(リスニング&リーディング)を受けました。結果は650点ぐらい(英検2級程度)。大学時代の745点を大きく下回りましたが、誰かに見せる点数ではありません。 周囲と比較する必要がなくなると、コンプレックスは感じませんでした。ゆっくり積み上げればよいのだと、楽に受け入れられました。 それから9年余。学習の動機付けのために、次々と資格に挑みました。絶対無理に思えた英検1級、英語を教える資格CELTA、観光通訳の国家資格・全国通訳案内士などを取得しました。 CELTAの「使える英語教授法」の素晴らしさに感動し、日本語を外国人に教える国家資格「登録日本語教員」もとりました。 コンプレックスが消えた先に、「英語と日本語を教える」というセカンドキャリアの世界が生まれたのです。 中高年の学び直し(リスキリング)は、近年のトレンドです。矢野経済研究所によると、国内eラーニング市場規模は2025年度に3923億円に達するなど、定年後も見据えた学び直しは時代の潮流といえるでしょう。 英語力に関していえば、若いビジネスパーソンのキャリア向上にも確実に役に立つと思います。年間延べ200万人近くが受けるTOEIC(L&Rテスト)なら、800点超えは就職や転職の武器になるでしょう。 語学学習に年齢の壁はない――。これだけは言い切れます。 TOEIC自己最高の975点をとったのは、つい最近の2026年3月です。40~50代だって、成長できる。20~30代なら、はるかに短い期間で仕事で使える英語力を身につけられます。 他人と比較してコンプレックスを感じてしまったときは、アメリカの26代大統領、セオドア・ルーズベルトが言ったとされる言葉をつぶやいてみたらいかがでしょう。 Comparison is the thief of joy.(他人と比べていると、喜びが奪われてしまうよ)次回のテーマは「スキマ時間の活用」 英語学習者のみなさん、あるいは一度はあきらめてしまったみなさんが、「これなら自分でもできる」と思ってもらえるような取り組みを、今後紹介していけたらと思います。 学習に役立つ方法論をキーワードに、私が使った教材、費やした時間、うまくいったこと、失敗したことをすべてお知らせします。 連載2回目のテーマは、働きながらどうやって学習時間をつくったのか。はやりの「スキマ時間の活用」ですね。私が実践したのは、移動時間を学習時間に変えるタイムマネジメントです。 歩行や電車で移動中に学んだ学習時間を計算してみました。少なく見積もって9年間で3300時間を超えています。それ以外も含め、5千時間の軌跡を記していきます。 ◇ みなさんの語学学習のコツなどを、eigo@asahi.comまでお寄せください。【第2回】働きながら英語学習、時間どう確保? スキマに実践「通訳の訓練法」連載フォローして最新記事の通知を受ける(アプリ版)