インタビュー第3回誰にも言えず孤立した患者たち 高次脳機能障害、法律への期待と不安聞き手・藤谷和広印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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高次脳機能障害者支援法が4月から施行されました。30年余り、この障害によって生きづらさを抱えた人たちと向き合ってきた「やまぐちクリニック」(大阪府高槻市)の山口研一郎院長(76)は「法律が絵に描いた餅にならないようにしなければ」と語ります。思いを聞きました。 ――高次脳機能障害とはどういう障害なのでしょうか。 人と話をしたり、考えをまとめたりといった高次の脳機能に障害がある状態を指します。交通事故による頭部外傷のほか、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などが原因となります。 厚生労働省の診断基準では四つの障害が列記されています。 言われたことをすぐ忘れてしまう「記憶障害」。集中力が続かず、自分が何をしているのかわからなくなってしまう「注意障害」。順序立てて物事を進めることができなくなる「遂行機能障害」。そして、人との関係性や、その場にふさわしい振る舞いがわからず、急に怒り出したり、妙になれなれしくなったりしてしまう「社会的行動障害」です。 今回の法律には失語症と失行症、失認症も加わりました。言葉が出なくなったり、服がうまく着られなくなったりするほか、視野の半分に注意が向かなくなったり、人の顔が認識できなくなったりします。たいしたことないと思われるかもしれませんが、人の顔がわからないと仕事になりません。「若年痴呆」と呼ばれていた30年前 ――どのような経緯で高次脳機能障害の診察を始めたのですか。 病院勤務の脳神経外科医だっ…この記事は有料記事です。残り2593文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人藤谷和広くらし科学医療部|医療、災害専門・関心分野民主主義関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする