コラム・寄稿原発事故でも変わらなかった国 フランスで作家が見た「希望」の基盤印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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福島季評 安東量子さん 来年は福島の原発事故から15年になる。いつ頃からか「なぜこんなに長く復興にかかわり続けているんですか?」と質問されることが増えた。しばらく考えて、ある時、回答に行き着いた。つまり、私は怒っているのだ。 事故が起きてすぐの頃に思った。これによって地域は大きく姿を変える。一部は失われたままになるだろう。だが、よりよい社会を作ることができれば、その一部は贖(あがな)うことができる。 しかし、時が経って訪れたのは、それとは正反対の現実だった。私たちの社会は、原発事故を経てもよくならなかったし、喪失の代わりに得たものはそう多くはなかった。そう考えた時、沸々と怒りが湧き上がってきたのだった。あの事故を経てもなんの進歩もしなかった、だって?……私たち、こんなにがんばってきたのに? なぜ日本社会はこんなに学習も進歩もできないのだろうか。先々月、原発大国であるフランスへ調査旅行に出かけたのは、その答え探しの一環だった。事故前から続く原発と地域とのいびつな関係を変えるためのヒントとして、地域情報委員会(CLI)という制度についての聞き取りをしてきた。CLIは、原子力立地地域が事業者や当局と情報交換を行うための制度だ。 大元は1970年代にひとつ…この記事は有料記事です。残り1645文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする