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伝統的な帯の工場だった京都の企業が、IT機器づくりに進出して急成長しています。2012年、3代目の社長が手伝い始めた時には倒産寸前。いまでは、売上高は当時の100倍の規模になりました。成長の原動力は、2代目が大切にしていた技術でした。カンサイのカイシャ ここがオモロイ! 2012年ごろ、三寺(みてら)歩社長(49)は、父が経営していた会社を訪れていた。 当時、京都府南部にあった事務所は古いプレハブ小屋。トイレは仮設で、しかもドアがさびて閉まらなかった。 もともと会社を継ぐつもりはなく、東京で働いていた三寺さん。会社の苦境は、分かってはいた。その前に、父から「もう倒産する。助けてくれへんか」と電話があったからだ。 売り上げは1500万円ほど。200坪あった工場はすでに売却されていた。だが、トイレのドアを直せないほどとは……。「なんでみんな悔しくないんだ」。涙がこみ上げてきた。 祖父が立ち上げた会社は、京都の織元の下請けとして繁盛した。 事業を引き継いだ父は素材づくりに力を入れ、ナイロン糸に銀めっきをほどこした繊維「AGposs(エージーポス)」を開発。その防臭効果を生かした靴下をつくり、ヒットさせた。「これは世界を変える糸やねん」と目を輝かせていた。 だが、父たちに「恩返しをし…この記事は有料記事です。残り992文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人武井風花経済部|大阪駐在専門・関心分野関西経済、機械・製造業、観光と暮らし関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする