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東京・上野の国立科学博物館で開催中の特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」(朝日新聞社など主催)は、哺乳類から昆虫や魚類まで、さまざまな生物が繰り出す危険な「必殺技」に着目し、科学的なアプローチで解明を試みる企画だ。 その理解を助けてくれる音声ガイドでナビゲーターを務めたのは漫才コンビ・麒麟(きりん)の川島明さん。芸人として、MCとして、いまや不動の地位を築くが、同展で紹介する危険生物と、芸能界での自身の生きざまには共通点があるのだとか。 キーワードは「おなら」? ガイド収録現場で話を聞いた。【動画】麒麟の川島明さんが「超危険生物展」の見どころを語った――川島さんは「危険生物研究所」の案内人という設定でした。 (聞いている人を)迎える立場ではありますが、読みながら「えー」と思ったところで何回かNGも出してしまいました(笑)。自分も一緒に博物館を回っているような驚きが、そのまま声に乗ったかなと。――声のトーンやイントネーションで意識したことは? バラエティーのナレーションではキーを高くすることもあるんですけど、「超危険生物展」なので、興味深さはありつつも危険性をきちんと伝えたくて、わりかし自分の中でも一番低い声を出し続けましたね。――特に気になった生物は? サスライアリですね。存在も正直知らなかったんですけど、女王アリがとんでもなく大きくて、30年近くも生きる個体もいるということで、それはもうアリじゃない別の生き物なんじゃないかって。 【サスライアリは同展の目玉のひとつ。TBSの人気番組「クレイジージャーニー」では2025年、ケニアの密林での取材中、数千万匹の働きアリに守られた巣の奥で女王アリの撮影に成功した。別個体だが、世界でも数少ない幻の女王アリの標本の一つを日本初展示している】 取り囲む働きアリたちが会社のように役割分担されて統制が取れている。大人のほうがこのブロックは感動するんじゃないですかね。生命の神秘です。 【展示の前半で、意外なパワーファイターとして紹介しているのがキリン。オスどうしがメスを巡って長い首をしならせてぶつけあう「ネッキング」の様子を、会場では骨格標本と剝製(はくせい)で再現した。展示映像でもその迫力に触れることができる】――長年「麒麟」という名前を背負ってこられました。 キリンはかわいらしい動物だと思われがちですが、ネッキングという、強靱(きょうじん)な筋肉とバネがないとできないけんかの仕方で、守るべきもののために戦う時は本当に強い。一方、我々のコンビ・麒麟は草食動物寄りで、ちょっと気に食わないことがあるとお互い無視したりするんですよ。戦わない、話し合わないという、非常に良くないまま(コンビを組んで)27年続いているところがある(苦笑)。本物のキリンの攻撃性は見習いたいですね。――ではやはり、相方の田村さんとネッキングすることは…… なかなか今の田村さんは想像上の生き物っぽくなっていると思われがちですが、漫才もやってますんで。2人のネッキングは、ぜひ劇場で見ていただければ。 【同展は、鋭い歯で獲物を仕留める「キラーバイト型」、小さな虫や魚が集団で食料を得る「大群型」のように、登場する生物を、その能力や特徴ごとに八つに分類、それぞれをラボに見立てて巡っていく構成だ】――今回の分類で言うと、ご自身は何型だと思いますか? 自分は絶対、攻撃力の高い生き物ではないと思うんですよね。そういった意味では(高温ガスや強酸性の胃液などを放つ)「化学攻撃型」かなと。相手のアクションを受ける仕事が多く、ありがたいことにMC業も多い。自分から前に出てボケたり強くリアクションしたりするというより、相手の何かを受けて「上質なおなら」を出している感じです(笑)。そこは意識してやってます。――反射神経もスカンク並みですね。 「パワーファイター型」も、守りを知らない「キラーバイト型」もいっぱいいますんで(笑)。――芸能界もサバイバルだと思います。川島さんの必殺技は? 八つの型に当てはまらない九つ目、「やられてないふり」です。これが僕は一番すごいんですよ。 芸人としてボケてもうまくいかないことは多い。そんな時に「スベってない顔」をするのがうまいんです。普通の顔でボケを言って、スベっても「まあでもね」と普通に話し始める。周りが「あ、ボケじゃなかったのか。じゃあスベってないのか」と受け取る。これを(およそ)25年やってきました。収録後もスベってない顔のまま帰り、風呂場で叫んでます(笑)。妻にも見せません。野球でいえば、三振しても真顔で打席に立ち続け、4球目で打つイメージ。負け顔を見せない、擬態に近いのかもしれません。――「死んだふり」はよく聞きますが。 「死んだふり」で笑いを取る同業者も多いですが、僕は「スベってない顔」が超一流だと思っています。将来同じ企画をもう一度やるとなったら、9個目の型で僕が展示される側かもしれません。――お子さんと博物館に行くことはありますか? 今回が博物館デビューになりそうなんですよ。5歳の息子が危険生物や毒にすごく興味があって、(食虫植物の)ハエトリグサやモウセンゴケとか、そういうのばっかり好きで。毒について調べたり、絵を描いたり、クイズを出してきたりします。展覧会のチラシを持ち帰ったら「何度も行く」と宣言していたので、飽きるまで連れていってあげようと思ってます。 ◇ 特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」は、6月14日[日]まで、東京・上野の国立科学博物館。開館時間は午前9時~午後5時([土][日]は午後7時まで。入場はいずれも閉館30分前まで)。[月]休館(6月8日[月]は開館)。川島さんがナビゲーターを務める音声ガイドは、会場限定で貸出料金650円。当日一般・大学生2300円など。5月30日[土]、31日[日]、6月2日[火]~14日[日]は日時予約制。詳しくは公式サイト(https://chokikenseibutsuten.jp)。






