インタビュー第5回「文化を殺すな」批判に「稼げ」の真意語る 都倉俊一・前文化庁長官聞き手・定塚遼印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする

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Aストーリーズ 文化も稼げの時代 岐路に立つ博物館・美術館(5) 稼げなければ「再編」の対象に――。国立博物館・美術館をめぐる収入の数値目標について、SNS上では「文化を殺すな」などと厳しい批判が渦巻いた。文化庁はQ&Aのページを立ち上げ、釈明することになった。その文化庁のトップを今年3月まで務めたのが作曲家の都倉俊一さんだ。博物館や美術館は「稼ぐ」ことが必要なのか、文化行政はどうあるべきか。都倉さんに聞いた。「工夫をしなさい」と理解 ――国立博物館・美術館は中期目標・中期計画では、自己収入の拡大や入場料の見直しを求められ、展示事業費に対する自己収入割合が4割に満たない場合などに「再編」の対象となるとされました。 「国の予算があって成り立っている組織ですが、ただ国の予算でやるというより、自分たちでも稼ぐという工夫をしなさい、と。僕はそういうふうに理解しました」 ――基本的に国費で補って、一生懸命稼がなくても良いという考え方もあります。 「すべてに言えることですが、国の予算が普通に流れてきて、来るものをただ分配していくというだけでは、あまりに工夫がなさすぎる。僕は文化庁でCBX、カルチャー・ビジネス・トランスフォーメーションという提言をしました。僕の造語なんですけど、文化芸術は崇高なものであまりお下品な金の話などしちゃいかん、みたいなことが日本の文化の中にあります。ただそれでは『芸術家はかすみを食って生きろ』って言っているみたいなことにも通じてしまう。やはりカルチャーでもビジネス化、産業化する工夫をすべきじゃないかと思います」Aストーリーズ 文化も稼げの時代 岐路に立つ博物館・美術館基準に達しなければ「再編」もありうる――。政府が国立博物館・美術館に自己収入の数値基準を示しました。文化を守り、伝える施設も「稼ぐ」ことが求められています。それは地方でも同じ。人も予算も縮んでいく中で、何を、どのように未来に残すかを考えます。 ――なぜ稼ぐことが大事なのでしょうか。 「『稼ぐ』というよりも、効率よく企画を立てる。例えば東博(東京国立博物館)がまさにそうですが、多少金もかかりますけど、良い企画をすると、みんな興味をもって来るわけですよ。今やっている前田家の企画(特別展「百万石!加賀前田家」)なんて、桁違いの人が入っている。やっぱり国立美術館・博物館も工夫が必要だよと。そういう示唆なのではないかと思います」 「とはいえ、国の予算を数倍…この記事は有料記事です。残り1861文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人定塚遼文化部|文化庁、知的財産権、AI専門・関心分野文化庁、知的財産権、音楽など文化全般。外国人共生など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする