ストーリー第4回天井まで積まれた収蔵庫に「絶望」 稼ぐどころじゃない博物館の苦悩定塚遼印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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Aストーリーズ 文化も稼げの時代 岐路に立つ博物館・美術館(4) 人手も予算も限られる中で、「稼げ」と迫られる博物館・美術館。地方自治体の予算は厳しく、収蔵庫はすでに限界をきたしている。人手不足で整理もできず、資料が散乱している館もある。 「絶望的な気分になりました」。長野市立博物館の学芸員・樋口明里さんは、14年前、初めて収蔵庫を目にした時のことを、そう振り返る。「こんなに満杯で、これを整理していかないといけないのかと……」 樋口さんが整理を任された本館の収蔵庫には、約1万件の資料がある。天井すれすれまで民具でぎっしりと埋まり、換気用のダクトの上にも箱が積まれている。「本来ならそんな置き方をしたらだめだろう、と思うような置き方をしないと、もう入らない。地震のちょっとした揺れで壊れてしまうかもしれない。そういう状態でも、置き場所がないから詰め込むしかない、という状況が何年も続いています」 個人や団体からの寄贈が多い。壊れた数点を除き、基本的に廃棄はしていないという。樋口さんは「いま所蔵しているものより価値があるものがあっても、収蔵庫に受け入れる余裕がないのがつらい」と語る。 価値あるものは残し、それ以外は廃棄処分を含めて検討せざるを得ない――。2024年7月、奈良県立民俗博物館について山下真知事が会見でそう発言し、話題になった。民俗博物館は収蔵庫がいっぱいになり、資料整理などのため24年から休館が続く。25年に刊行された研究紀要には、「床にまで資料が散乱」「足の踏み場がないくらい」と収蔵庫の様子がつづられていた。 博物館学が専門の金山喜昭・法政大名誉教授らが行った調査では、75%の博物館が「未整理の資料がある」と回答したという。金山さんは「収蔵庫の通路に雑然と物が積み上がって、物理的に収蔵庫の奥の方に行けないという状態の館もある。どんな資料があるのかも把握できていないケースは多い」と話す。 日本博物館協会の24年度の…この記事は有料記事です。残り1105文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人定塚遼文化部|文化庁、知的財産権、AI専門・関心分野文化庁、知的財産権、音楽など文化全般。外国人共生など関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







