ストーリーグッズ収入の韓国、二重価格のルーブル 「稼げ」と追随迫られる日本定塚遼 宮代栄一印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
[PR]
Aストーリーズ 文化も稼げの時代 岐路に立つ博物館・美術館(2) 日本の国立博物館・美術館は収益増に向けて、入場料の値上げや、海外からの観光客に高い料金を設定する「二重価格」の導入が求められている。一方、入場料を無料にして、別の方法で「稼ぐ」ことを探る国もある。【初回】博物館にかかる「稼げ」の圧力 九博初代館長が憂う文化崩壊の危機 伝統的なデザインをモチーフにしたバッジや食器、ファッション小物……。韓国には、国立中央博物館の所蔵品などをもとにした商品を展開するミュージアムグッズのブランド「MU:DS」がある。名前は「museum」と「goods」を組み合わせたものだ。ホームページは日本語や英語などにも対応している。昨年の売上高は前年からほぼ倍増し、約413億ウォン(約43億円)となった。 無料の展示室の横で、グッズショップはどんどんもうける――。 国立中央博物館の常設展示が無料化されたのは2008年。韓国の文化政策に詳しい閔鎭京(ミン・ジンキョン)・北海道教育大教授は、こう説明する。「盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の時代に、低所得層に文化芸術プログラムの観覧費用を補助する『文化バウチャー』施策を推進した。李明博(イ・ミョンバク)大統領になるとさらに進み、全ての国民が文化に差別なく触れられるようにする施策として、無料化が実行された」 韓国では、文化財の展示や保存、収集、調査研究といった「非営利」部分を担う博物館本体とは別に、博物館および美術館振興法に基づいて設置された財団が、ショップやグッズ開発など「営利」部分を担う。その取り組みの一つが「MU:DS」だ。閔さんは「韓国は博物館の非営利事業と営利事業を分離して、収益事業が本来の公益的使命に影響が及ばないよう整理されている」と話す。 韓国と比べて、日本の国立博物館・美術館をめぐる議論には違和感があるという。「日本では非営利と営利の区別があいまいなまま、展示事業などで収益を上げることが求められており、非営利であるべき事業が営利的な論理に引きずられる懸念がある」 韓国と同様に、イギリスでも大英博物館やグリニッジ王立博物館、ナショナル・ギャラリーなど15の国立博物館・美術館は無料で常設展示を見ることができる。 日本で1951年に制定された博物館法は、公立博物館の入館料について「徴収してはならない」としたうえで、「維持運営のためにやむを得ない事情のある場合」は必要な対価を徴収できるという例外規定を置いている。 博物館法は主として都道府県…この記事は有料記事です。残り1193文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人定塚遼文化部|文化庁、知的財産権、AI専門・関心分野文化庁、知的財産権、音楽など文化全般。外国人共生など宮代栄一編集委員|歴史・考古学担当専門・関心分野歴史、考古学、文化財関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする







