2026年8月30日 12時35分(2026年8月31日 0時23分更新)瀋陽=岩田恵実印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
[PR]
ネパールと中国の国境地帯で26日に起きた土石流をめぐり、中国当局は30日、ネパール側の氷河が標高約5200メートルの地点で崩れたことが災害の原因とする調査結果を発表した。中国国営中央テレビ(CCTV)などが伝えた。笑顔でピース「もうすぐ戻る」 20分後に土石流、無事祈る家族たち CCTVは当局発表に基づき、日本時間26日午前11時52分ごろの発生として「ネパール側の氷河が標高約5200メートルの地点で断裂した」と報道。岩盤と氷河がまとまって崩壊する現象が起きて標高4千メートル付近まで急速に落下し、山を削って巨大な土石流が形成されたと伝えた。 土石流は、川に沿って約22キロを高速で流れ、氷河が崩壊してから6~7分程度で標高約1800メートルにある中国チベット自治区シガツェ市吉隆県の国境検問所に到達したという。 災害の状況について「サッカー場60面分以上に相当する規模の氷河が断裂し、高速の列車の速度で下流の国境検問所に直撃した」などとも表現している。 発表が「温暖化の長期的な影響により氷河が不安定化したことが原因」と指摘したことも報じている。 土石流の影響をめぐっては、土砂が河川にたまったことで「せき止め湖」が形成されたため、決壊による二次被害が懸念されてきた。30日に報じられた中国側の発表では、水は徐々に流れており、決壊のリスクは低いとされた。CCTVによると、29日夜の調査で、別の場所に新たなせき止め湖が形成されたことが判明。捜索救助隊を安全な場所に避難させたという。 現地当局の発表によると、ネパール側では30日夜の時点で781人の死亡が確認され、行方不明者は約2500人に上る。このほか中国側でも29日夕時点で16人の死亡が確認され、500人以上が行方不明となるなど被害が広がっている。 ネパールの救助当局は30日、作業員100人以上が取り残されているとされる水力発電所内のトンネル周辺で本格的な救助活動を始めた。 26日の土石流発生以降、周辺は土砂崩れで遮断されていたが、29日夜にトンネル内への空気の注入を開始。救助当局は早期に救助隊を内部に送り込むべく活動を続けている。 現場は「トリシュリ3A水力発電所」。ネパール電力公社によると、中国の支援で2019年に完成した。 地元メディアによると、グルン内務相は29日夜、トンネル内部につながる穴を開けた上で「開口部から空気を送り込み始めた」と明らかにした。AFP通信によると、30日には軍やトンネル技術者らが、掘削機や油圧カッターなどを使いながらトンネルの入り口を探す作業を始めた。インドや中国のトンネル救助チームも活動に参加する一方、現地では30日も雨の影響により近くを流れる河川で水位の上昇が確認されたため、慎重な作業を余儀なくされているという。冷凍庫1千台の提供を要請 一方、ネパール政府は30日、遺族に引き渡すまでの一時的な措置として、遺体の土葬を始めたと明らかにした。DNAを採取し、身元を特定した上で行うとしている。ネパールに多いヒンズー教徒は火葬する習慣が一般的で、遺族が引き取る際に掘り起こすという。AFP通信によると、ライ外務次官は「遺体の腐敗が進み、一時的に土葬せざるを得なかった」と説明。遺体を保管するため「様々な国に冷凍庫の提供を要請した。1千台以上になるだろう」と記者団に説明したという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
















