インタビュー聞き手・武井風花 写真・滝沢美穂子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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ゴキブリや蚊、ハエ、カメムシ――、できれば出合いたくない虫たちを世話して28年。アース製薬赤穂研究所(兵庫県赤穂市)の有吉立さんは、100種類以上の虫の飼育に携わってきました。長年虫と向き合ってきたから見える仕事の面白さと、猛暑で変わりつつある虫たちの生態について聞きました。 ――どんな仕事をしていますか。 アース製薬の商品開発に必要なゴキブリや蚊、ハエ、カメムシなどの虫をチームで飼育しています。私が入社した1998年ごろは30種類ぐらいでしたが、今は110種類ほどになっています。ダニを除くと100万匹ぐらいですね。 「この日にゴキブリ100匹」「蚊を何千匹」といった依頼が来るので、それを供給します。商品開発や効力試験、既存商品の改良に使います。土日休みに引かれて入社 ――もともと虫が好きだったのでしょうか。 全然違います。赤穂市で育ち、家具の販売員、ホテルのフロント、陶芸教室の講師などをしていました。土日に勤務があることが多く、転職先を探していた時、新聞の求人広告でアース製薬の「生物管理室員募集」を見つけたんです。「土日休み」という文字にひかれて応募しました。 ――働いてみてどうでしたか。 最初の担当はハエでした。ウジ虫をスプーンで移し替えたり、試験に使わないハエを処分したりする作業があって、気持ち悪かったです。2年目にはゴキブリ担当になりました。ケースを掃除していると、腕をスルッと登ってくるんです。 ――それでも続けられた理由は何だったのでしょう。 上司の言葉が大きかったです。「虫のことを全部やってみたら」と言われて、飼育施設の見学者の案内やホームページ用の写真撮影なども担当するようになりました。ところが最初は「こちらがゴキブリです」としか説明できず、質問にも答えられなかった。力不足を感じ、勉強を重ねました。 ――長年続けるうちに、虫を見る目は変わりましたか。 変わりましたね。例えばカメムシです。臭くて嫌われ者ですが、卵は意外ときれいなんです。仕事で虫の写真を撮るようになって、自然がこんな色や模様をつくるんだと驚きました。 今でも「虫が大好きです」とは言いませんが、嫌いでもなくなりました。珍しい虫を見ると気になりますし、アリを見たら「何アリかな」と考えてしまいます。職業病かもしれません。猛暑で虫に変化 大型のゴキブリが北上中? ――今年の夏、虫の世界にはどんな変化がありますか。 やはり暑い時期が長くなって…この記事は有料記事です。残り886文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人武井風花経済部|大阪駐在専門・関心分野関西経済、機械・製造業、観光と暮らし関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






