嫌われ者のイメージ変わるかも? ゴキブリストがいざなう奥深い世界2026年6月12日 10時00分渡辺杏果印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする
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害虫の代名詞のように扱われ、不快感を覚える人もいるゴキブリ。そんな〝嫌われ者〟の研究に心血を注ぐ人がいる。静岡県の磐田市竜洋昆虫自然観察公園の副館長、柳沢静磨さん(31)だ。5月23日に高松市で講演し、国内外の珍しいゴキブリを紹介した。「ゴキブリスト」を自称する柳沢さんが伝えたい思いとは――。 講演会は、題して「日本と世界のゴキブリたちとその魅力」。県立の自然史博物館がない香川で自然を研究・発信することを目的に活動しているNPO法人「みんなでつくる自然史博物館・香川」が主催した。一般参加者のほか、同法人の学生会員でつくる「生物部」のメンバーも耳を傾けた。 会場には生きたゴキブリも展示。柳沢さんが、成虫で6~8センチ程度、最大約35グラムにもなる世界最重量級のヨロイモグラゴキブリを手に持って回ると、参加者らはその背中をそっと触った。 国内外でゴキブリの採集と研究をしてきた柳沢さんは、これまでに複数の新種ゴキブリを発表している。 ゴキブリ目には、いわゆる「ゴキブリ」と呼ばれるような平たい小判型の昆虫のほか、シロアリも含まれる。屋内にも出没するクロゴキブリはなじみが深い種だ。 世界では5千種以上のゴキブリが確認されており、そのうち日本では65種のゴキブリが見つかっているという。 柳沢さんがゴキブリの奥深さに気付いたのは2017年のこと。沖縄県竹富町の西表島で、ヒメマルゴキブリを見てからだ。このゴキブリは、ダンゴムシのように丸まることができる。足の数や丸まり方はダンゴムシと異なるが、丸まっている姿はすぐにゴキブリとはわからない。そんな姿にひかれたのだという。 柳沢さんは今も、ヒメマルゴキブリを研究中だ。産卵や子育てについて調べているという。 さらに、柳沢さんの軽妙な語り口の講演に参加しているとゴキブリは茶色や黒色っぽいというイメージも固定観念だと気づかされる。 ミドリバナナゴキブリは黄緑色。ベニエリルリゴキブリは、背中の羽に朱色の模様を持つ。オーロラゴキブリと呼ばれる種は全体的に白っぽい見た目で、角度によってはオーロラのように羽が青く輝く。 2時間に及んだ講演会では、同園で開いているゴキブリ展や、人気投票の結果なども紹介。質疑応答では15問以上の質問が寄せられた。 講演を聴いた高松市の小学校5年生の伊藤央晟(おうせい)さん(10)は、自宅でカマキリなどを飼育しているという。柳沢さんの話を受けて「ルリゴキブリを飼いたい」と一緒に参加した父親にアピールしていた。 この日の参加者の中に未来のゴキブリストがいるかもしれない。そう思わせるほどの盛り上がりだったが、当の柳沢さんはゴキブリを好きになってもらおうとは思っていないのだという。 願っていることは一つだけ。「印象ではなく、ゴキブリを見て、知って、その上で好き嫌いを考えてほしいです」有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人渡辺杏果高松総局|高松市、東讃、離島、環境専門・関心分野地方、街、司法関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアする






