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東京都内にある神社で、鯨を描いた御朱印がじわじわと人気を呼んでいます。デザインを考える権禰宜(ごんねぎ)が偶然選んだモチーフでしたが、頒布を始めて3年目の今年は、ホエールアーティストがデザインを担当することになりました。宮司は「鯨をきっかけに人が人を呼び、ご縁が広がっています」と話します。月替わりの御朱印、8月に鯨東京都北区にある瀧野川(たきのがわ)八幡神社。鎌倉時代初期に創建された歴史ある神社で、2024年から8月は鯨をデザインした御朱印が頒布されています。瀧野川八幡神社は、2020年から月替わりの御朱印を始めました。当時はコロナ禍で外出が制限され、神社の参拝者も激減していました。デザインを担当する権禰宜の藤井広美さんは、「暗い時代だったので、季節感を感じられ、気持ちが明るくなるようにと考えてデザインしていました」と話します。当時は神社で直接授与するだけではなく、郵送もしていたそうです。コロナ後も月替わりの御朱印を続けていて、おととし初めて鯨をデザインしました。それまで8月は花火やかき氷などを描いていましたが、新たなデザインを考えていたところ、アメリカ映画「八月の鯨」のタイトルが思い浮かんだといいます。夫で宮司の藤井知樹さんも幼い頃から鯨が好きだったため、モチーフに選んだそうです。「鯨は日本人になじみ深く、恩恵も受けています。海の恵みを受けている日本に思いをはせてもらえればと思いました」〝鯨〟効果で例年の数倍1カ月限定で鯨デザインを頒布したところ、毎月御朱印を受けにきている人のほか、鯨好きの人が神社を訪れたといいます。「来年も鯨の御朱印をお願いします」というリクエストなどを考慮し、翌2025年の8月も鯨をモチーフにしました。1年目のデザインは、紙に収まらない鯨を描いて大きさを表現。2年目は、2頭の鯨が海とも空とも感じられる空間を行き交う様子を描き、そばに小さくサーファーを添えました。すると、2年目の昨年8月はさらに御朱印を求める人が増加。御朱印の頒布数は例年の8月の数倍になったそうです。藤井宮司によると、昨年8月に日本で公開された台湾映画「鯨が消えた入り江」の影響も大きいといいます。「映画の世界観と重なったようで、映画ファンの方がたくさんお越しくださいました」と振り返ります。参拝者がSNSに御朱印の写真を投稿したことでファンの間で話題となり、さらに鯨好きの人たちにも情報が広がっていきました。SNSで御朱印を見たホエールアーティストその一人が、和歌山県在住のホエールアーティスト・あらたひとむさんです。あらたさんの本職はデザイナーですが、SNSを中心にイラストやデザインを通して鯨の魅力を発信しています。昨年8月、たまたま東京にいたあらたさんは、東京駅で帰りの新幹線を待つ間にSNSで鯨の御朱印を目にしました。そしてすぐさま予定を変更。「とても素敵な御朱印だったので、新幹線の予定を遅らせて神社へ向かいました」参拝して御朱印を受け、巫女(みこ)に名刺を渡して帰宅したあらたさん。後日、改めて神社のSNSにメッセージを送り、無償で御朱印のデザインを申し出たといいます。あらたさんは「お参りしたその日を境に、鯨に関する仕事が急激に忙しくなったんです。鯨が呼んでくれたのかもしれません。これは何かの形で恩返しをしたいと思って、『来年の御朱印のデザインを奉納させてください』と連絡しました」と振り返ります。藤井宮司も快諾したそうです。「鯨のように大きく飛躍する」願いを込めてあらたさんがデザインした御朱印には、8頭のザトウクジラが円を描くように泳ぐ姿と、海面から跳び上がる姿が描かれています。「人と人とのご縁が末永く巡り、幸運が広がり続け、鯨のように大きく飛躍する」という願いが込められているそうです。鯨の御朱印は今年もSNSで広がり、鯨グッズを身につけたファンがたくさん訪れているといいます。末広がりの8が三つ並ぶ「令和8年8月8日」は特に御朱印を求める人が多く、「鯨」の影響も重なって2時間待ちになっていたそうです。鯨の御朱印は「クジラの日」と言われる9月9日まで頒布予定だといいます。あらたさんは御朱印のほか、お守り3種のデザインも担当しました。お守りは8月に限らず通年で頒布されるそうです。恵比須様をまつるお宮に狛犬ならぬ〝狛鯨〟藤井宮司は「鯨をきっかけに人とのご縁や物事が広がっている。神様のお導きですね」と話します。鯨の御朱印を始めて3年目の今年、境内に恵比須様として知られる事代主神(ことしろぬしのかみ)をまつりました。鯨は恵比須様の化身だとされていて、お宮は「鯨宮(くじらのみや)恵比須神社」と名付けられました。お宮の左右には、狛犬(こまいぬ)ならぬ〝狛鯨(こまくじら)〟が据えられています。今年8月9日には初例祭を開きました。来年以降も8月9日に例祭を行うそうです。藤井宮司は「神社にお参りすることによって、たくさんのご利益をみなさんに持って帰ってもらいたい」と話しています。ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel






