インタビュー「汚職と技術、ウクライナ政治は二つの軸で動く」 元米当局者の分析聞き手・牧野愛博印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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ウクライナのゼレンスキー大統領は7月、フェドロウ国防相を解任しました。国民の反発を受け、ゼレンスキー氏はフェドロウ氏との確執が伝えられたシルスキー総司令官も交代させました。バイデン米政権時代にホワイトハウスに勤務し、オーストラリアのメルボルン大学で民主主義を研究するコリー・アルパート氏は「ウクライナの政治は汚職と技術という二つの軸で動いている」と語ります。ウクライナ、軍総司令官も交代 激動の10日間で何が… 要点を解説 ――ゼレンスキー氏はなぜ、フェドロウ氏を解任したのですか。 フェドロウ氏が取り組んだドローン(無人機)の戦争での活用は、ロシアへのインフラ攻撃という劇的な場面を生みました。シルスキー氏が慣れていた消耗戦とは大きく異なり、対立が生まれました。ゼレンスキー氏はまずフェドロウ氏を解任しましたが、国民の支持だけでなく、政権運営を支える制度・組織側の支持も必要だと考えたようです。 ――ウクライナの政治体質をどうみますか。 ウクライナの政治は「汚職(腐敗)と技術」という二つの軸で動いています。ウクライナ人は必ずしも腐敗を肯定するわけではありませんが、「これ(汚職)がいつものやり方で、そんなに悪くない」という感覚も持っているようです。 一方、世代間で国の未来について大きな分断があります。若者たちは、テクノロジー主導の経済にウクライナの未来を見ています。年配の人々には、領土の放棄など、どんな犠牲を払っても戦争を終わらせようとする傾向があります。 ウクライナは選挙を行えないまま、こうした要素を組み合わせて政治を再構築しています。ゼレンスキー氏に戦争終結と、より繁栄した国への明確なビジョンがないとみなせば、若者たちは彼を信頼しなくなるでしょう。 また、一般の人々は前線に兵士を送ることに疲れています。ウクライナ人は、政府に兵士の命を使う権利が無条件にあるとは考えていません。抗議活動は単なる国防相解任の問題を超えた、本能的なものだと思います。【連載】読み解く 世界の安保危機 牧野愛博ウクライナにとどまらず、イラン情勢や台湾、北朝鮮、サイバー空間、地球規模の気候変動と世界各地で安全保障が揺れています。現場で何が起き、私たちの生活にどう影響するのか。のべ480人以上の国内外の識者へのインタビューを連載でお届けします。■「ウクライナ市民が街頭に立…この記事は有料記事です。残り1224文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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