ストーリー「全部ダメ」から「すご~い」へ変わった日 せんちゃんと仲間たち竹石涼子 松本千聖印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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様々な場面で「共生」という言葉が使われている。互いの違いを認め合い、助け合う。言うのはたやすいが、実際にはどういうことなのか。様々な違いがある子どもたちが、ともに育つという熊本市の保育園を訪ねた。 せんちゃんは運動神経が抜群で、虫やトカゲが大好きだ。「やまなみこども園」に転入したのは年少の冬だった。 それまで通っていた、別の幼稚園では、歌は座って歌わないと怒られた。歌うのは大好きだから、立って体を揺らして気持ちよく歌いたいのに。でも、いすに座って姿勢を正して歌わないといけなかった。 どうしてもいすに座りたくない。そんなときは、洗濯かごのなかで歌った。 園庭のうんていは得意だ。一つとばしだってお手のもの。高いところも好きだから、うんていの上に登って、逆さにぶらさがってみた。お友だちがマネするからって、また怒られた。大好きなこと、得意なこと、みんなだめ。 怒られたことしか、覚えてない。 なぜだめなのかよくわからず、悔しくて、泣きわめき、パニックになることもあった。担任の先生や補助の先生、園長先生、どの先生の話も耳に入らなかった。「うちではちょっと」 告げられてやまなみへ 生まれたときから、なかなか泣きやまず、発語も遅かった。でも「言葉の遅い子はいる」と、お母さんもお父さんも気にしていなかった。 生後4カ月で保育園に入り、3歳で幼稚園に進んだ。徐々に自我が芽生えて、集団活動が増えてくる中で、極端に苦手な部分があることが見えてきた。 「運動会では丸一日、せんちゃんに付きそってほしい」。お母さんは園に求められた。せんちゃんが安心するかもしれない、という配慮だったのかもしれない。お母さんは納得したつもりだった。パニックにならず、みんなと参加できたことに感謝すらしていた。 でも、親が付きそっている子はほかにいなかった。 最終的に「これからは座学が…この記事は有料記事です。残り3073文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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