インタビュー第2回「戦争はこりごり」失われた重し、議論避ける時代に 歴史学者の警鐘聞き手・棚橋咲月印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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「あの戦争」から81年が経ちました。戦争体験者が激減したことで、日本人の「戦争観」は変わりつつある――。長年研究を続けてきた吉田裕・一橋大学名誉教授はそう指摘します。どういうことなのでしょうか。 ――戦後81年、高市早苗政権は防衛力強化の路線に次々とかじを切っています。 「かつてであればもっと大規模な反対運動が起きてもおかしくありませんでした。戦争体験世代がゼロに近くなり、『重し』が崩れてしまいました」 ――「重し」ですか。 「日中戦争を含むアジア・太平洋戦争の戦死者は230万人とされ、その多くが最後の1年間に死亡したと推定されています。米国との戦力差が圧倒的になり、無残な大量死を生みました。その結果、『戦争はもうこりごりだ』という、戦争体験者の実感に根ざした平和主義が保革の枠を超えて強固に形成されました」進む世代交代 ――強固だったはずの平和主義が揺らいでいる、と。 「戦前に徴兵検査を受けた最後の世代は1926年生まれで、今年100歳です。かつては自民党内でも過去の戦争に対する反省を真摯(しんし)に考えていた人は少なくありませんでしたが、世代交代が進みました。高市氏が若手時代の95年、国会で『少なくとも私自身は、当事者とは言えない世代ですから、反省なんかしておりませんし、反省を求められるいわれもないと思っております』と発言したのは象徴的です」高市政権の防衛政策、知らなかった支持者 「あの戦争」に何を思う? ――とはいえ、多くの人は「戦争反対」では。 「存命の戦争体験者は、多くが戦時中幼かった世代です。『被害』の視点は強くありますが、『加害』の視点はどうしても持ちにくいです。さかのぼると、『悲惨な戦争は二度としてはいけない』という考えが戦後日本で広がった一方で、戦争の加害性や侵略性への考えは希薄でした」 ――どういうことでしょうか。 「米国の対日心理戦の延長線…この記事は有料記事です。残り989文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
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この記事を書いた人棚橋咲月東京社会部|平和・憲法・沖縄・拉致専門・関心分野平和、沖縄関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする










