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奈良時代に平城京で描かれた仏画と、300年以上を経た平安時代末、それを忠実に引用して描かれた仏画。元の絵が奈良国立博物館(奈良博)の特別展「南都仏画―よみがえる奈良天平の美―」(同館、朝日新聞社など主催)で米国から里帰りし、8月下旬からは引用の絵も同じ展示室に並んで「再会」を果たす。 同展は奈良博と米国ボストン美術館の共同企画。ボストン美術館が所蔵する日本美術の一大コレクションから、奈良で描かれたとみられる作品を中心に、13件の仏画が「里帰り」している。 その1点「釈迦霊鷲山説法図(しゃかりょうじゅせんせっぽうず)」(奈良時代)は別名「法華堂(ほっけどう)根本曼陀羅(まんだら)」。明治時代の初めごろまで、東大寺に伝わっていた仏画だ。 中心には釈迦如来(にょらい)と両脇侍の菩薩(ぼさつ)の三尊が描かれている。片肌を脱いだ釈迦像は飛鳥時代、中国の玄奘三蔵がインドから持ち帰り、それを遣唐使として中国に渡った道昭が日本に伝えた。当時の日本では、釈迦の実像に近い特別な図像と受け止められていたらしい。 この法華堂根本曼陀羅にそっくりの釈迦三尊が描かれているのが、今も東大寺に伝わる国宝の「倶舎曼荼羅(くしゃまんだら)」だ。描かれたのは平安時代末(12世紀)と300年以上後だが、片肌脱ぎの釈迦の姿やポーズ、大きさまで、トレースしたかのようにうり二つだ。 倶舎曼荼羅には、ほかにも三…この記事は有料記事です。残り692文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人今井邦彦専門記者|歴史・文化財専門・関心分野歴史、考古学、文化財、サブカルチャー関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする






