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もう一度確かめたくて 新潟港の近くに、柳の並木道がある。10万人近くの在日朝鮮人らが、この港から北朝鮮に渡った「帰国事業」を記念したものだという。「ボトナム(柳)通り」と呼ばれるこの道を訪ねたい、と韓国人作家のパク・ソルメさんが言う。一緒に、新潟市に向かった。 「もう一度確かめたくて」 6月の朝、東京駅から新幹線に乗り込んだパクさんに新潟行きのわけを聞くと、こう言った。以前、早朝のボトナム通りに行ったことがあったが、「冬なので葉がなくて」。確信が持てなかったのだという。 日本と北朝鮮の両政府の了解と両国赤十字の合意の下、在日朝鮮人やその家族が北朝鮮に渡った「帰国事業」。パクさんは10年ほど前に、この歴史を紹介する本を読んで関心を持ったという。「これほど多くの人が関わる事業について、全く知らなかったことに自分でも少し驚いた。韓国ではほとんど知られていないと言っていいかもしれません」。 帰国者のほとんどは現在の韓国にあたる朝鮮半島の南部出身だった。「なぜ南韓(韓国)に根を持ちながら北に行ったのかなど、今の観点では理解が難しいこともありますが、それでも決心をした背景を理解しようとした記憶があります」 以来、在日1世の金本春子さんの半生をたどるドキュメンタリー映画「HARUKO」を見たり、関連書籍を読んだりしてきたという。「10万人が蒸発したように日本から消えた」 新潟駅に到着し、駅前にあるビルへ向かった。新潟に暮らす元帰国者の川崎栄子さんと、帰国事業の問題に取り組むNGO「モドゥモイジャ」代表で帰国者2世の李ソラさんに会うためだ。 川崎さんは1942年生まれ…この記事は有料記事です。残り2518文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人守真弓文化部専門・関心分野東アジアのエンタメ文化関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする