深掘り中国のゲノム編集治療死亡 倫理委に伝わらなかった「安全性の懸念」野口憲太 瀬川茂子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする
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安全性が十分に確認されないまま、中国・上海交通大学の病院で遺伝子治療が実施され、女児が死亡したことを米科学誌サイエンスなどが報じた。研究チームは女児の死亡を伏せて論文を発表しており、「意図的に隠したなら大変な問題」だと、研究倫理に関して複数の問題点があると指摘されている。中国で遺伝子治療の6歳女児が死亡 安全性軽視か、米報道を受け調査 サイエンスなどの報道によると、亡くなったのは6歳の女児で、CHD3という遺伝子の変異によって発達の遅れなどが現れる「スナイデル・ブロック・カンポー症候群」と診断されていた。非常にめずらしく、患者数は世界で250人ほどという。 仇子龍研究員らは、女児のCHD3遺伝子を「ゲノム編集」という方法で1文字だけ書き換え、正常に機能できるようにすることをねらった治療法を開発していた。遺伝子を書き換える「道具」を細胞内に 遺伝子を書き換える成分を脳に届けるためには、ウイルスの性質を利用する。 近年、遺伝子治療薬という新しいタイプの薬が登場している。「アデノ随伴ウイルス(AAV)」の性質を使って、機能が失われている遺伝子を細胞内に届けることができる。 今回は、遺伝子を補うのではなく、患者自身の遺伝子を書き換える「ゲノム編集治療」を目的としていた。AAVを利用して、書き換えるための「道具」を導入することになるため、従来の遺伝子治療薬とは大きく異なる。投与から1週間で死亡 事前の情報、共有されず? 今回の研究では、その候補薬を患者の髄液(ずいえき)に注射したが、投与から1週間後に女児は亡くなった。仇氏らはこの方法の安全性について、サルで検証する実験を実施。投与した4頭すべてで、中程度~重い肝臓のダメージが報告されていたと報道されている。 ところが、女児への投与を承…この記事は有料記事です。残り1267文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人野口憲太くらし科学医療部専門・関心分野自然科学、医療瀬川茂子くらし科学医療部|大阪駐在専門・関心分野生命科学、災害、科学全般関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする














