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2030 SDGsで変える 農地の上で太陽光発電を行うソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)は、作物と電気を同時に作る取り組みです。売電収入の活用で農業をもり立て、再生可能エネルギーを増やせることから、SDGs(持続可能な開発目標)を進めるものとして期待されています。地域を元気にする利点にも注目して取材しました。野菜とでんきと人を育てる 兵庫県宝塚市の中心部から車で30分ほどの西谷地区。高さ3メートルの支柱の上に太陽光パネルが隙間をあけて並ぶ。そのすぐ下に広がる畑で11日の朝、にぎやかな声が響いた。 市民農園でサツマイモを育てている人たちで、この日は草取りのために43人が集まった。慣れない手でカマを持ち、伸びた草を刈り取る。「パネルの下に入ると涼しいよ」。強い日差しのもと声をかけ合い、40分弱で作業を終えた。 参加したのは、生活協同組合コープこうべの組合員と職員、近畿大学総合社会学部・藤田香ゼミの学生、龍谷大学農学部・竹歳一紀ゼミの学生。農業と発電を両立させるソーラーシェアリングに関心を持ち、実践の一端を担う。 草取りの後は近くのキャンプ場へ移り、恒例の環境学習会が開かれた。竹歳教授が気候変動と農業のかかわりを解説。藤田教授は日本のエネルギー自給率の低さ(16.4%)を指摘、ソーラーシェアリングは解決策の一つだと述べた。 この集まりを企画したのは、発電所を所有する宝塚すみれ発電の井上保子社長。東日本大震災を機に、一から学んで市民発電の事業を始めた。「異なる世代の人たちが一緒になって食とエネルギー、農業の自立について考えることができたら」。そのための場づくりに力を注いできた。 井上さんが手伝う形で西谷地区には他に、50キロワット前後の出力の発電設備が7基、稼働する。非常時には地域の電源として使える仕組みで、1基あたりスマートフォンなら200台を充電できる。 パネルの下の農地ではコメやエダマメを栽培。若手農家が無農薬で季節ごとの野菜を作っている畑もある。市民農園は4号基で、2016年に稼働した。 電気を買い取っているのは、コープこうべの電力小売り部門。「野菜とでんきと人を育てる」を合言葉に組合員に市民農園での活動を呼びかけ、昨年までにのべ1243人が参加した。「再エネで持続可能なまちづくりをする大事さを知った」といった感想が寄せられている。 市民農園の地主で畑の世話もする古家義高さんは、自身も発電設備を所有しながらソーラーシェアリングを通じた地域づくりに期待を寄せる。「売電収入があれば農業を続けられる。電気の地産地消も夢ではない。何よりも若い人たちが来てくれることで活気づく」と話す。■全国大会で事例報告 大学生…この記事は有料記事です。残り1087文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりませんこの記事を書いた人北郷美由紀編集委員|SDGs担当専門・関心分野SDGs サステイナビリティ 市民社会関連トピック・ジャンルジャンル印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする