(後藤正文の朝からロック)言語が左右する?旅先の一歩2026年7月26日 5時00分印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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メキシコ市とペルーのリマ、チリのサンティアゴの3都市でコンサートを行い、ブラジルのサンパウロで行われたフェスに参加した。フェスの翌日には機材を持ってロンドンへ移動し、約1週間の楽曲制作を行って帰国した。22日間の旅だった。 機材を持ち運びながら世界を一周するような旅程は、40代の身体には堪(こた)える。各会場の観客たちの熱烈な声援と現地の美味(おい)しい食事、ロンドンのスタジオでのロックの歴史を遡(さかのぼ)るような体験によって、各所で息を吹き返しながら、計画を完遂することができた。 南米の各国では、スペイン語やポルトガル語が分からないこともあって、行動範囲を広げることができなかった。ホテルを離れると、それらの言語よりはいくらか馴染(なじ)みのある英語が通じる場所が多いとは言えず、街を歩く人たちが何を話しているのか理解できない。ロンドンでは地下鉄用のカードを買って、ひとりで美術館まで出掛けたり、ホテルからスタジオまでの数ブロックを散歩したりすることに心理的な抵抗がないのだから、言語と行動の関係について考えずにはいられなかった。 比較的治安の良いエリアに宿泊していたサンティアゴでも、ガイドなしで街歩きをするのに、いくらか身体がこわばった。南米と日本の距離の遠さや、それぞれの国や地域についての知識に乏しいことが理由だと考えていたが、今回の旅を振り返って、スペイン語を理解できないことも原因のひとつではないかと思った。グラスから氷を抜いてもらうことさえ、スペイン語では頼むことができない。 ロンドン滞在中に、アプリを使って簡単なスペイン語の勉強を始めた。日本に帰ってからは、スペイン語の辞書と参考書を購入した。日常会話ができるまで学習して、再びスペイン語を公用語とする南米の国へ行き、自分の心身の反応の変化を確かめたいと思っている。(ミュージシャン) ◇毎月第4日曜日に掲載します。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする