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生成AI(人工知能)を使う子どもが増えています。AIは簡単に答えを出し、あっという間に感想文も作ってくれる。そんな時代に子どもたちは何を学ぶべきなのでしょうか。これから先、職種によっては「AIに奪われてしまう」という懸念もあります。専門家が「何が起こるかわからない」時代のなかで、必要なものを語りました。自分の仕事が「ギュられる」心配知能テストでIQ148を記録したり、東京大学の入試(前期)で事実上「トップ合格」したり、急速な進化を見せる生成AI。アメリカでは2023年に司法試験の模擬試験で合格水準に達するなど、専門的な職業がAIに置き換わるのではないかと話題になりました。7月中旬、東京都葛飾区の東京理科大学で開かれたシンポジウム「AI時代のリアルな学力」(東京理科大学・東京科学大学・朝日新聞社・朝日学生新聞社主催)。数学者で国立情報学研究所教授の新井紀子さんとジャーナリストの池上彰さんが登壇しました。新井さんは2011年に「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトを始めたことで知られ、2016年からは読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導しています。池上さんは「最近、若い人の中で『ギュられる』っていう言葉がはやっています。自分の仕事が『ギュられる』かもしれないと心配する人たちもいるんですけど、どうなんですか」と新井さんに尋ねました。「ギュられる」とは、AIが人間の知能を超える転換点「シンギュラリティー」が語源で、AIに仕事や役割を奪われることを意味するネットスラングです。新井さんは「ブルーカラー・ビリオネア」を例に出し、「アメリカが一番早く動いていますよね。大学に進学してまたお金を払うよりも、高卒で配管工になったりする方がお金が稼げるんじゃないかと」と説明します。「ブルーカラー・ビリオネア」とは、現場での仕事を担うブルーカラーがオフィスワーク中心のホワイトカラーよりも高い収入を得る逆転現象を比喩した言葉です。新井さんは「日本でも配管工やトラック、タクシーの運転手さんなど人手不足になっていて、高齢化が激しいですよね。この後、もしかすると特に文系の一般職が余って、そして『ギュられて』、『手に職』が見直される時が来るかもしれませんね」と話しました。「考えてもわからない」将来に必要なのは新井さんはさらに、自分自身の手を動かして考える経験が重要だと続けました。「『高専ロボコン』が有名ですけれども、実際に自分で試行錯誤して動かして、何回もトライしたり失敗したりしている経験に価値が見いだされやすい時代になっているのかもしれません」池上さんも、「今はただ机でパソコンに向かっていれば世界中のあらゆる情報を手に入れることができるけれど、それで自分の学びが進むかというと実はそうじゃない。そこから離れて手を動かすことが非常に必要になってきているということですよね」と共感します。会場には子どもの教育や進路に関心の高い保護者も参加する中、新井さんは「一番危ないのは、『AIに代替されない仕事を紹介してください』と言う人だと思う」と指摘しました。「何が起こるか全然わかりません。あなたの仕事が置き換わるかもしれないし、そうじゃないものが急に置き換わるかもしれない。AIと経済の都合なので、今、一生懸命、合理的に考えてもある意味わからないところがあるんです」そんな時代には、「私は本当にこれが好きだって思って、熱中できることを選ぶべき」だといいます。「本人だけがわかっている『言語化されない好き』と、『まだ解明されていない何か』に対するエネルギーと集中力がある状態は、AIにはまねできないものなんです」動画を見て「わかった」は錯覚シンポジウムでは、デジタル教科書や動画を使った学習の注意点にも言及がありました。新井さんは「2030年ごろにはデジタル教科書で学ぶ子どもたちも出てくると思います。デジタル教科書で動画を見ているとわかった気持ちになりますが、それは『理解の錯覚』と呼ばれる現象です」と指摘します。「すごくスムーズに動画や説明が進むのでわかった気持ちになるんですけど、家に帰って家族に説明してと言われても自分では説明できない。これは動画の視聴、テレビでもそういうことが起きています」池上さんは解説を聞いたあとの行動が大切だと言い、「自分でも周りの人に説明することによって結果的に記憶に定着し、その後もずっと覚えている。『へー、そうなんだ』で終わってしまっていると、結局再現できない」と話しました。子どものころに「たくさん失敗してほしい」AI時代に子どもたちが学ぶべきこととして、新井さんは「論理的思考力はいつまでも必要」と話します。現在、小学生から高校生までの大半が教科書を読みこなせていないと指摘。小学生の低学年で教科書を読みこなせていないと「4年生ごろになって算数の文章題でつまずく」と説明しました。4年生では割り算の文章題が出題されますが、計算の順番を読み解くことが重要なので、答えを導けないそうです。読解力を身につけるには音読が大切だといいます。「文章題が解けない時、パッと見て解けないと思うのではなく、文章でまず声に出して読んでみるとわかったということがあります」シンポジウムの終わりに新井さんは、子どもたちには「一期一会の経験、特に失敗をたくさんしてほしい」と語りました。「失敗させないという親御さんもいますけど、失敗はできるうちにいっぱいしておいた方がいい。失敗は痛みを伴います。『失敗しちゃった』と思うことが『次は失敗したくない』につながるので、失敗できる年代のうちにたくさん失敗をして、そのことから学ぶことを大切にしてほしいなと思います」ニュースが身近になるメディア「withnews」https://www.asahi.com/withnewsTikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@withnewsYouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@withnewschannel






