インタビュー聞き手・定塚遼 聞き手・御船紗子印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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夏休みを迎えた子どもたちにとって、難敵となるのが作文や読書感想文などの宿題。いまは生成AI(人工知能)という力強い「助っ人」を頼る子どももいるのでは。でも、これって賢い使い方? それともズル? 見つけたら、親はなんと声をかけたら良いのでしょう。識者2人に聞きました。■薬学博士・脳研究者の池谷裕二さん 私には中2と小5の娘がいます。以前は、生成AIの使い方は、高校生ぐらいになってからしっかり教えればいいと思っていました。 ところが、長女が小6の時、「友だちはみんな卒業文集をChatGPT(チャットGPT)に書いてもらっている」と言ったのを聞き、驚きました。 「眼鏡を使うなんて自然に反する」とか、「コートの着用禁止」とか、「クルマ利用禁止」なんて言われたら、暴論だとびっくりするでしょう? 生成AIも同じです。もう存在するのが当然で、禁止はできない。今後、消えることもありません。なかったことにして、大昔に戻りましょうなんて、とんでもない暴論ですし、絶対にできない。我々は、ともに生きていくしかないんです。尋ねるべきは「How」 子どもたちも、禁止したところでどうせ使う。それなら、きちんとした使い方を教えてあげないといけない、と反省しました。 娘には「AIに『What』(何?)を聞かず、『How』(どうやって?)と尋ねて」と伝えています。 「この問題の答えは何?」と答えそのものを教えてもらうのではなく、「どうやって解き始めたらいいの?」「ここまで解けたんだけど、あとどうしたらいい?」と聞く。まずは自力でやってみて、壁にぶつかったときに、どうしたら先に進めるかを尋ね、自分で考えるということです。 読書感想文もまず自分で書き、その上で、AIにも何パターンか書かせてみて、比べてみる。 すると、「こういう読み方があったのか」「ここのポイントはもっと深掘りできたんだ」と、新たな気づきを得られます。丸投げは絶対にダメ 「学ぶ」という言葉は、「まね」をすることから来ていると言われます。今までは先生や親、友だちの背中を見て、まねをして育ってきた。 今は、背中を見る相手が人間だけではなく、生成AIにも広がったということです。学べる相手や視点が増え、教育が拡大した。これを「教育の危機」だと言ってしまうのは、もったいないと思います。 ただ、宿題をAIに丸投げするのは絶対にダメです。人はつい楽な方に流れてしまうけれど、認知機能は筋肉と一緒で、どれだけ苦労して鍛えたかが重要です。勉強の価値はどうなる? 子どもには、算数の計算ドリ…この記事は有料記事です。残り2211文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません