インタビュー観光立国のツケは誰が払う 受益者負担とは、専門家が語る解決の道石田耕一郎印刷するメールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするはてなブックマークでシェアする

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日本観光が外国人旅行者の人気を呼ぶなか、2025年は過去最多の4千万人超が来日しました。活況にわく業界を横目に、各地でオーバーツーリズムを懸念する声が上がっています。波及範囲が広いこの問題、だれが対処すべきなのかを、関連書籍のある九州大学の田中俊徳准教授に聞きました。――国は30年に訪日客を6千万人にしたい考えです。オーバーツーリズムが悪化しませんか。 オーバーツーリズムについて私たちが受ける印象は、政府が取り組む様々な対策が、今後どれだけ拡充されるかで変わると思います。政府が事前予約制や出入国管理などのルールを徹底するとともに、各種税制によって適切な対価が払われる体制を整備することが重要です。 見落とされがちなのは、団塊世代が健康寿命を迎えて旅行しにくくなるなど、日本人の国内旅行者がこの10年間で延べ1億人ほど減ったことです。日本の交通インフラはかなり充実しています。京都市の公共バスのように局所的な混雑はありますが、私は6千万人が実現しても、減った日本人旅行者を代替する形になるので、物理的キャパシティーとしては受け入れ可能だと考えています。観光客は来るのに儲からない 通過型観光地からの脱却、鍵は夜体験――著書で、必要なオーバーツーリズム対策は決して訪日客の総量規制ではないと述べています。 欧州の世界的な観光地では、家賃や物価の高騰によって住民が街から締め出されています。日本では「混雑」や「迷惑」といった段階にとどまるものの、円安による外国資本の流入もあり、地価や物価、家賃が急上昇する問題が起きています。訪日客の増加で、一部の観光産業が利益を得ているのに、地域コミュニティーや住民は迷惑や負担だけをこうむっているという感情が強まり、社会に「分断」が生じています。 オーバーツーリズムが問題になるのは、観光客が一時期に1カ所に集中することです。時期や場所が分散していれば、キャパシティーは大きくなり、必ずしも総量規制は必要ありません。問題は、人数というより、政府がどう対処するかです。――特に急いで対処すべき現象…この記事は有料記事です。残り1974文字有料会員になると続きをお読みいただけます。※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

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